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つけ麺の三田製麺所「並盛から大盛まで同一料金」のワケ。社長を直撃

「主要都市にまだまだ出店できる」

 出店拡大については「国内では主要都市にまだまだ出店できると考えている」と石川氏は言う。 「国内では主要都市に店舗を出店できていない現状があります。東北、関東、関西、九州、などのエリアは、ラーメン激戦区と呼ばれる場所ではあるものの、まだまだポテンシャルはあると捉えており、出店の目処が立てば順次拠点を構えていく予定です。一方、海外では2015年に香港へ進出して以来、5店舗を運営しています。コロナも落ち着いてきて、タイミングを見計らいながらアジアでのビジネスも戦略を練っていこうと考えています」  そして、新たな試みとなるのがリブランディング店舗の展開だ。2023年4月にお台場のダイバーシティ東京に出した新店では、メニューの半分以上を刷新し、店舗デザインもリニューアルした。

リブランディングで「ざる中華」を発売

三田製麺所

2023年4月にオープンした三田製麺所の新店「ダイバーシティ東京 プラザ店」

『ダイバーシティ東京 プラザ店』で初めて発売した『ざる中華』は、老若男女問わず多くのお客様にオーダーいただいています。麺や具材の原料選びからスープの味付けまでをゼロから開発したもので、同店における注文比率の4分の1を占める人気商品となっています。  一方で、豚骨魚介のつけ汁を更に濃く凝縮した『特濃つけ麺』もコアファンを中心にヒットしております。『ざる中華』と『特濃つけ麺』に関しては商圏に合わせた形で、随時グランドメニューに追加していく想定です」  ダイバーシティ東京を旗艦店として、三田製麺所の新たなブランド価値や魅力を見出していくそうだ。つけ麺の伝道師として、競争激しいラーメン業界を生き抜いてきた三田製麺所。女性やファミリー層、外国人観光客にもアプローチし、つけ麺文化をさらに盛り上げていく。今後の発展に期待したい。 <取材・文・撮影(人物)/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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