つけ麺の三田製麺所「並盛から大盛まで同一料金」のワケ。社長を直撃
長らく人気のラーメンジャンルとして親しまれてきた「つけ麺」。2008年に東京都の港区三田に1号店をオープンした三田製麺所は、“つけ麺普及の伝道師”として、王道の「濃厚豚骨魚介つけ麺」や数多くの季節限定つけ麺が人気を博す、日本最大規模のつけ麺専門店として知られている。
石川氏は大学時代、外食チェーンで接客の仕事を経験し、その時から「将来は外食産業で経営に携わりたい」と思うようになったという。
「外食チェーンではアルバイトリーダーを務めていたのですが、お店に来るお客様へ真摯にサービスを提供することや、アルバイトを教育して良いチームを作り上げていくことは、自分にとってとても尊い体験でした。こうした原体験があったからこそ、外食産業のやりがいや面白さに気づくことができたと思っています」(石川氏、以下同)
大学卒業後、まずは外食とは異なる業界で社会人経験を積むべく、新卒では外資系消費財メーカーのユニリーバへ就職。数年間、営業やマーケティングに従事したのち、日系経営コンサルの会社へ転職する。
そこでは、企業の組織に入り込んで、経営企画や人事、マーケティングの戦略立案から実行支援までを手がけていた。
「経営コンサル時代に学んだのは『経営幹部と現場のギャップをいかに埋めていくか』ということでした。どんなに良い施策や制度を経営層が考えたところで、現場で働く社員が腹落ちしていなければ絵に描いた餅になってしまう。そこを変えないと、変革につながらないんです」
2018年にエムピーキッチン入社後、2022年から取締役社長に就き、三田製麺所の経営に携わっているが、今でも現場を大切にしており、最低でも週1回は店舗へ出向いてつけ麺を食べたり従業員とコミュニケーションをとっているとのこと。
つけ麺ブームの牽引役となり、業界で一定の地位を確立してきた経緯について、三田製麺所を運営する株式会社エムピーキッチン 取締役社長の石川晃久氏に話を聞いた。
外食産業を目指した原体験
「経営と現場のギャップ」をなくす努力
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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