「後輩芸人たちから慕われている」理由は?
――囲碁将棋さんは特に東京の後輩芸人たちから慕われていると思うのですが、自分たちでその理由って何だと思いますか?
文田:僕はいい距離感を保っているからだと思うんですよ。慕われているっていうと、みんなを引き連れて飲みに行っていると思われるのですが、僕は後輩とほぼ飲みに行かないんです。自分で誘ってご飯を食べに行くのはタモンズの安部(浩章)ちゃんくらい。ちょっと飲みに行ったら、「コイツ、自分語り多いな」「オマエにそこまで言われる筋合いない」とハレーションが起きるリスクが高いですが、後輩たちとは飲みに行かないからボロが出ないんです。
根建:僕は「売れていないから」じゃないかなと思いますね。これって結構大きいと思っていて、誰もダウンタウンさんにはなれないけど、僕たちは後輩たちから「こいつらくらいにはなれるんじゃないか」という射程圏内にいる芸人なんですよ。
文田:「面白いから売れてほしいけどな」って言われ続けているけど、売れていないところがいいんだろうな。
根建:そうそう、僕たちはM-1でも大事なところで失敗するので、自分で言うのもなんですけど、ちょっとかわいいんじゃないですかね(笑)。売れていないし完璧じゃない僕たちを祀り上げてくれて、面白くしてくれている。
――根建さんはパンサーの尾形貴弘さん率いる「尾形軍団」の一員ですよね。『水曜日のダウンタウン』で尾形さんが1千万円を受け取らせるドッキリ企画には根建さんやイチキップリンさんが出られていましたが、他にもシンガリの西島さんやかたつむりのニュー岡部さんなど玄人好みの芸人さんもいらっしゃいます。根建さんが自分が新しく軍団を立ち上げて、軍団長になるのはいかがですか?
根建:いやー、それはないですね。尾形さんはすごいっす。“軍団経営”をちゃんとしていますから。
文田:尾形さんはよくやってるもんねー。俺だったら20人も自宅に入れるの嫌だもん。尾形さんくらいの芸人なら、SNSにあげたらみんなが「いいね!」を押すような若手俳優などの著名人やそこそこ稼いでいる芸人などを集めてもいいはずなのに、尾形軍団は本当に「いいね!」がつかない奴ばっかりなんですよ(笑)。
根建:実力者は多いんですけどねー。トレンディエンジェルのたかしやウエストランドの河本(太)くんなど、尾形軍団にはM-1チャンピオンが2人もいるんですよ。優勝する前から尾形軍団のメンバーでしたし、尾形さんの目の付け所の良さですよね。
――そもそも根建さんはどうして尾形軍団に?
根建:僕はNSC東京校で、尾形さんの1期下なんですけど、1~2年目からかわいがっていただいていたんです。「根建、ライブやるから一緒にやろうよ」など、よく誘ってもらっていて、いつの間にか軍団メンバーに。ただ、尾形さんは文田みたいなキレ者はきっと入れないですね。尾形軍団は、ネタを書いているほうや大喜利が強い人は入れないんですよ。
――文田さんはどこかの軍団には入ってないんですか?
文田:実は最近、銀シャリの橋本(直)さんの「橋本軍団」を発足したんですよ。メンバーは銀シャリ・橋本さん、囲碁将棋・文田、オズワルド・畠中(悠)の3人です。橋本さんは最初、オズワルドの伊藤(俊介)に連絡したんですけど、そのとき来れなかったので、畠中がメンバー入りしました。
1982年、札幌市生まれ。中央大学卒業後から10年間、光文社『女性自身』記者として芸能人や美容・健康分野の取材を担当。2016年独立後、雑誌の取材に加え、写真集や書籍の構成・編集なども担当
記事一覧へ