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「反戦デモに参加し退学処分」は見出し詐欺?…当の愛知大学広報部を直撃

現役教員の回答は…

 ならばと、愛知大学の教員に尋ねてみることに。絶対匿名を条件に取材に応じてくれた教員は「揉めている理由はわからない」とした上で、こう証言した。 「ずっと学生大会に学生を動員するなど、自治会らしい活動はしてましたが、大学側と対立している様子はあまり見られませんでした。それが、1年くらい前から盛んに大学側を批判するようになり教室でビラまきをしたり活発に登場するようになったんです。教職員にも革マル派のシンパはいるはずなので、なんらかの目的でプロレスをしてるんじゃないかという話をする人もいるほどですよ」  さらに、退学理由として「反戦デモへの参加」を取り上げた大学当局には呆れ顔だ。 「ほかに理由があっても、反戦デモに参加したことなんて、いれたら揚げ足をとられちゃうでしょう。やり方が稚拙ですよ。大学も学生も、報じた新聞記者もみんなバカなんじゃないですか」  実際「反戦デモへの参加」を理由として記してしまったことは愛知大学のしくじりだ。なにしろ、これまで革マル派と激しく敵対してきた人々からも「たとえ革マル派であっても……」という形で同情の声が集まっているのだ。  いったい、これからなにが始まるのか。 <取材・文/昼間たかし>
ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』
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