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サッカー日本代表は本当に強くなっているのか?「5年前の代表」と戦績を比較して分かったこと

アジアカップで“苦戦する”日本代表

 近年の日本代表は、ワールドカップで決勝トーナメントに2大会連続で進出するなど成果を上げてきた。しかし、アジアカップでは2大会連続で優勝を逃している。このように近年は、世界で勝つための戦い方とアジアで勝つための戦い方の違いに日本代表は悩まされてきた。1月にはそのアジアカップに挑むことになるのだが、第2次森保ジャパンは王者に君臨できるのだろうか。  2011年大会以後のアジアカップはワールドカップ開催年の翌年1月に開催されるようになった。しかし、前回のワールドカップが異例の冬開催で11〜12月に行われたことから、今回のアジアカップも異例の翌々年開催となり2024年1月に開催されることになった。  代表チームの短期的な強化策はワールドカップ開催に合わせて4年間で考えられることが常である。前回大会が冬開催で半年間ほどずれてしまうが、次のワールドカップに向けて強化をするという考え方は同じになる。現在はワールドカップを終えてアジアカップを迎えるタイミングで短期的な強化策としては、序盤のタイミングといえる。

前回の同時期も優勝を期待されていた

 タイトルの懸かったアジアカップは優勝を目指すべき大会で、選手や監督も含め関係者全員が同じ意思を持っているはずだ。ましてや、ワールドカップ出場権を勝ち取るためにはアジア各国との戦いは避けられないわけで、通常ならアジアカップ以後に始まる予選に向けても良い試金石となる。  前回のアジアカップでは決勝でカタールに敗れ、優勝を逃している。森保監督が就任して初の公式戦かつ初のタイトルマッチだったわけだが、今回同様にもちろん優勝を期待されていた。遠藤航、浅野拓磨、南野拓実、中島翔哉らリオデジャネイロ五輪世代が台頭し、そこに堂安律や冨安健洋ら東京五輪世代も加わり世代交代が促されていた時期だ。そういったなかで行われたワールドカップ以後の親善試合では、5勝1分けの成績で今回同様に好調な強化を見せていた。
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5年前の戦績と比べてみると…
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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