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サッカー日本代表は本当に強くなっているのか?「5年前の代表」と戦績を比較して分かったこと

「ドイツとスペインに勝った」影響は大きい

 これにはマッチメークする裏方の努力の賜物であり、そういった日本代表を支えるスタッフらの成果であり成長を感じ取れる事例だ。そういった努力で成し得た試合であることは間違いないのだが、5年間に起こったある事象が大きな影響を与えている。  それは前回のワールドカップでの勝利である。ドイツ代表、スペイン代表に勝利した結果は世界に大きなインパクトを与えており、強化試合の相手として日本代表を選択するプライオリティが高くなった結果がマッチメークに表れている。  さまざまな数値を比較すると前回のアジアカップ前と大差はなく、日本代表の成長に不安を感じたかもしれない。しかし、対戦した相手のレベルは5年前より明らかに上回っており、そういったチームを相手に同じような数値をたたき出せる試合をできているという事実を考慮すると、日本代表の成長を感じ取ってもらえるだろう。  とはいえ、日本代表と同様に成長しているチームはアジア圏に多く存在する。短期的な最終目標は2026年開催のワールドカップであることは間違いないが、これからは親善試合ではなく公式戦になるのだ。目標達成のためにも絶対に負けられない戦いになるので、最近の試合結果に慢心することなくしっかりと目の前の対戦相手を研究し、1試合1試合それぞれの勝利を目指して戦ってもらいたい。 <TEXT/川原宏樹 撮影/松岡健三郎>
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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