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JAL対ANA「フラッグシップ機材」40年競争の悲喜こもごも。サービス合戦で“消費者にメリット”も

フラッグシップ導入競争

ボーイング

ANAの現在のフラッグシップ ボーイング777-300ER(撮影:筆者)

 フラッグシップ最新鋭機の導入競争はJALの読みが当たったものの、ANAの焦りは感じられない。それは、777-300ERを追加発注した6機を含め13機ある機材の機齢は7.6年と若い。JALの同型機の機齢の16.2年と比べて8.6年もの時間に余裕のあることになる。  そして、フラッグシップを補完できるボーイング787を多く保有している。また、ANAはホノルル線への限定使用にしているが、機材の規模から充分にフラッグシップになるエアバスA380「フライングホヌ」を3機保有している。  2023年からの再稼働でレジャー顧客の掘り起こしの一定の目的を達成したのであれば、この機体をビジネス路線に転用することも可能だ。  ANAはハード面で後れを取っても、ソフト面で追いあげることのできる立場にある。これを機に、サービス合戦が盛り上がれば、消費者には利用しやすい環境となる。これからも合理的な競合は歓迎したい。 <TEXT/北島幸司>
航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing
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