仕事

「タイパ重視のデキるヤツ」と“勘違いした”新入社員。先輩の神対応で性格が変わるまで

契約を渋るクライアント担当者との食事会に

 その食事会の相手とは、T浩さんが営業をかけたが歓迎してもらえず、何度足を運んでも契約を渋り続けるクライアントの担当者。実はこの日、H基先輩は最初からT浩さんをその場に誘うつもりだったのだとか。 「なぜかというと、T浩が『あのクライアントはタイパが悪い』『もう、行くのをやめたい』とH基先輩に相談していたらしいのです。そこでH基先輩が、あの手この手で担当者を説得。急遽『今日なら時間がある』と、食事会を承諾してくれたのだそうです」  H基先輩はその後も「俺が主な担当じゃないから、食事会で何を話そうかと不安だったんだよ。T浩が来てくれて助かるよ!」などと言ったので、T浩さんは気分よく食事会へ。すると、クライアント担当者と趣味の話で意気投合して契約を獲得することに。

ほどよく雑談や食事会などを楽しむように

雑談「会社では硬い印象だったクライアントの担当者から『趣味を語るときの情熱には心打たれた。若いのに、T浩くんは人間味がある』などと褒められて契約につながったことが嬉しかったようです。いまではT浩も、ほどよく雑談や食事会などを楽しむようになりました」  タイパ改善や無駄な時間を削ぎ落すことも大切だが、コミュニケーション不足が軋轢や誤解を生むこともあり、そのことで余計な時間をロスしている可能性もあるかもしれない。たまには、無駄だと思っている雑談や食事会も楽しんでみてはどうだろう。 <TEXT/山内良子>
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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