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先に名刺交換する「新入社員」を上司が一喝!“驚きの言い訳”で辞めていくまで

 積極的だということはすばらしいが、周囲の状況や空気を読みつつ行動したほうがいい場合も少なくない。とくに職場やビジネス上のお付き合いでは、時間や場所、そして場面を意味する“TPO”に応じて振る舞うことは重要なポイントのひとつといえるだろう
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※画像はイメージです

 平岡倫也さん(仮名・25歳)が勤める会社に入社してきたのは、とにかく空気が読めない新入社員Sさん(22歳)。礼儀は正しくハキハキしていて印象もいいのだが、とにかく積極的すぎて嫌われていた。

上司の前に挨拶してしまう新人

「はじめてのクライアントに挨拶へ行っても、事前にクライアントとメールでやり取りしている上司が挨拶をする前にSが挨拶をしてしまう。さらには、上司に話す隙を与えないぐらい積極的に会話を繰り広げるので、職場の人間からは敬遠されていたのです」  そして徐々に、新規クライアントや担当者が変わるといった挨拶時には、立ち会わせてもらえないことが増えていったという。そんなとき平岡さんは、いっしょに営業先をまわっていた上司から「Sを連れて営業に回りたい」と相談され、驚いてしまう。 「その上司は、営業成績もよく、やさしい。社内での評判もよく、後輩の面倒見がよい人です。僕も入社当時は営業成績が伸び悩んでいたのですが、その上司からのアドバイスを実行するように心がけると、少しずつ取引も増えていきました」

尊敬する上司に抵抗してみたが…

 そのアドバイスとは、「相手も人間。取引してもうことや数字だけを考えず、丁寧に、そして親切に接する」「待ち合わせ場所がわかりにくい場合は名称だけを伝えず、地図を貼り付けて送るなど、先回りして相手の要求を叶えるよう心掛ける」といった内容だ。 「変化をリアルに体験したこともあり、上司のことはスゴイと思っていましたが、Sといっしょに営業先をまわるのは抵抗大。Sについての社内での評判を知っているだろうと、わずかな抵抗はしてみました。でも、上司の意思は固い様子。仕方ないので、了承しました」  いつもお世話になっている上司の頼みだからと、気乗りしないままSさんと3人で新規クライアント先や担当者が変わるといった挨拶へ向かうことになった平岡さん。そして、聞いていたとおり空気が読めないヤツだということを実感することになる。
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「小さい頃からのクセが…」
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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