お金

ドゥラメンテ、キタサンブラック、サトノクラウン。競馬界を席巻する種牡馬の共通点

早期リタイア多数も種牡馬になってポテンシャルを証明

 21世紀になった最初の年のクラシック、2001年組も今なお語り継がれるハイレベル世代として知られています。この年の日本ダービー馬はジャングルポケット。父としてもトーセンジョーダンオウケンブルースリなどのG1馬を輩出しています。  しかし、この世代の主役は他にいました。まずは、クロフネ。自身は芝ダートのG1を制した両刀でしたが、産駒も多種多様。今年も産駒のママコチャがスプリンターズSを制するなど、今なお健在です。  また、アグネスタキオンマンハッタンカフェなども同一世代。少し地味なところでは2011年の天皇賞(春)を制したビートブラックの父ミスキャストも同じ世代でした。  現役時代はアグネスタキオンが日本ダービー直前でリタイアするなど、早期の故障引退が相次いだ世代でもありました。ですが、そのポテンシャルの高さは、種牡馬としての大活躍で改めて証明された形です。

2004年クラシック組こそが真の黄金世代?

競馬

天皇賞(秋)で驚異的なレコードタイム1.55.2を叩き出したイクイノックスの父は2015年の菊花賞馬キタサンブラック 
写真/橋本健

 その3年後、2004年のクラシック組も見逃せません。この世代の主役はやはり日本ダービー馬キングカメハメハ。現役時代は残念ながら3歳秋に引退を余儀なくされますが、種牡馬としての幅広い活躍は改めての説明は不要でしょう。その後、前述のドゥラメンテを輩出するなど、後継種牡馬も多く出現し、「キンカメ系」も徐々に根付きつつあります。  また、日本ダービーでキングカメハメハの2着に好走したハーツクライ、同年の皐月賞を制したダイワメジャーも同世代。両馬とも多くのG1馬を輩出し、今年の2歳戦線でも健在ぶりを見せるなど長きに渡り活躍しています。  また、あのキタサンブラックを輩出したブラックタイド、G1・3勝のメイショウマンボやダート女王サンビスタの父スズカマンボも同世代。幅の広さ、そして息の長さという点では2004年クラシック世代は最強クラスかもしれません。
次のページ
今後の活躍次第で黄金世代になり得る種牡馬たち
1
2
3
競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。12月5日に最新刊『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)が発売になった。著書は他に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(扶桑社)が発売中。
馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる

TARO氏が『馬券力』について徹底究明した一冊。


記事一覧へ
勝SPA! 
おすすめ記事