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同棲した彼女の母親が“毒親”だった…転居と転職を強いられた30代男性の後悔

「娘をダマして妊娠させた」と電話

「でも、名前や電話番号、住所や職場について話し終わった途端、態度が急変。『H香を返せ! さもないと職場に乗り込む』『H香と付き合うなら、月々お金を入れろ!』と、ヤバイ発言がポンポン飛び出し、話にならない。恐怖のまま、無言で電話を切りました」  けれど、何度電話を切っても、また着信音が鳴る。H香さんと阿部さんの携帯電話が交互に鳴り続け、その日は深夜まで電話がかかってきた。さらに翌日以降も電話が鳴り続けたため、弁護士への相談も視野に入れ、H香さんと再び話し合うことに。 「そんなときでした。職場には『阿部という男が娘をダマして妊娠させた』『娘の人生をメチャクチャにしたから慰謝料を払え』などの電話がかかってくるようになり、自宅アパートにはピンポンダッシュやドアを激しく叩いて逃げるといった行為が続くようになったのです」

手紙を置いていなくなった彼女

置き手紙

※画像はイメージです

 会社への電話については、上司が「嫌がらせが続くようなら、こちらも適切な手段を取らせてもらう」などと早い段階で伝えたことで収拾したが、阿部さんは何度も事実を確認された。さらに、電話を取った職場の人たちからも事情を聞かれ、会社に居づらくなってしまう。 「そうこうしているうちに、H香が手紙を置いて姿を消してしまったのです。すると、ピンポンダッシュやH香の母からの電話もプツンとなくなりました。電話番号も変えられてしまい、H香とは音信不通です。職場やアパートには居づらくなり、転職して転居しました」  1人の女性と出会って生活が一変してしまった阿部さんは「家族の問題は難しい。H香の言葉を素直に聞き、2人で新生活をはじめていれば未来は変わっていただろうか?」と自問自答し、後悔する日々を送る。モンスターには、人の常識や想いは通じないのかもしれない。 <TEXT/夏川夏実>
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5
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