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松本人志からのしゃれた褒め言葉に喜ぶ。キングオブコント王者・サルゴリラ、幼なじみの二人で歩んだ40年

児玉にしかできないコント「ルール」

──『キングオブコント』決勝で披露した2本のネタについて聞かせてください。1本目の「ルール」には、似たパターンの、マジシャンではなく催眠術師のネタもありますよね? 赤羽:はい。今回、2本目に披露した魚のネタはもうやると決めていたんです。でも、もう1本、「ルール」と「催眠術」で最後まで迷っていて。僕は「催眠術」派でした、荷物が少なくて済むので(笑)。 児玉:この理由、衝撃でしたよ。ネタ選びの真剣な会議で「『ルール』だと荷物多いから、『催眠術』にしよう」って(笑)。 ──決勝後の配信やインタビューで「手が震えていたことに自分たちで気づいていなかった」と話されていましたが、あれだけ小道具を使うコントはそれだけ段取りも多いし、決勝で披露するのは怖くないですか? 児玉:怖いですよ。配置から何から、めちゃくちゃ決まりごとが多いコントなので。 赤羽:あれ、トモしかできないよね。 児玉:まあ、俺がやりやすいようにやっているので。カードを醤油の下に入れるとか、いろいろポイントがあるんですけど、とにかく段取りがありすぎてボケに集中できないんですよ。だからこのネタは2年前にできてからずっと、何も考えなくても手が動くまでめちゃくちゃ練習してきました。

決勝で泣く泣く削ったセリフも

サルゴリラ──とても細かい話ですが、去年の準決勝や普段のライブでは、いちばん最後にマジシャンがプロデューサーに「あと、原付で行きます」というセリフを言っていましたよね? あれが好きで。あのマジシャン、原付で移動してるんだ、と。 児玉:あ、本当ですか。あれ、残すか迷ったんですけどねー! 金属バットもあのセリフが好きだと言ってくれて、めっちゃうれしかったんですよ。 赤羽:本当は入れたかったけど、尺の制限もあるから泣く泣く削りました。劇場でネタをやるときはもっと入れることもあるんですよ。「おばを招待したい」とか。 児玉:「原付で行きますので、許可証もらえますか。野村のぶゆきです」と本名を言ったりとか。あそこ、好きなんですよ。
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舞台袖の声に助けられた
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ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。X(旧Twitter):@troookie

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