『M-1グランプリ2023』公式&配信の声で振り返る。令和ロマンの優勝は必然だったワケ
今年も大きな注目を集めた『M-1グランプリ2023』。あふれんばかりの公式関連番組の供給と、王者自ら語るM-1の裏側を通じて、今年のM-1をもう一度振り返ってみたい。
芸歴6年目の令和ロマンが、トップバッターで優勝という第1回以来の快挙を成し遂げて幕を閉じた『M-1グランプリ2023』。M-1を振り返ってまだまだ楽しむために、さまざまな芸人たちがさまざまな場所で語るM-1に触れたいところだが、今回は過去と状況が少し異なる。
変化のひとつは、M-1公式の供給が増えたこと。
新たな試みとして、事前にファイナリストらがM-1について語る「M-1ラジオ」が7回にわたってYouTubeに。M-1グランプリ放送直前にはTVerで『いよいよ開幕 M−1グランプリ2023〜笑いのサンタは誰のもとへ〜』が生配信された。
何より大きかったのは、決勝翌日のゴールデンタイムにファイナリスト全員を集めた生放送番組『速報! M-1ネクストデイ 王者誕生までの舞台裏』が放送されたこと。ここで本番には乗らなかった場面が放送され、ファイナリスト本人が当日の裏側をたっぷり語っている。令和ロマンがネタを4本用意していたこと。ダンビラムーチョ・大原優一が巨人・岡本和真選手(笑神籤プレゼンター)にサインをもらっている風景。くらげ・渡辺翔太の率直すぎる感想。そしてヤーレンズ・出井隼之介が出番直前につぶやいた「ここはパリ」。ファイナリストのキャラクターをより深く知ることができて、10組をより好きになる番組だった。
TVer限定で配信されている『速報!M-1ネクストデイ延長戦』では本番終了後のファイナリストたちのようす、終了直後に生配信された『イブより熱い大反省会』の出番を待ちながら最終決戦で披露した「見せ算」について語り続けるさや香・新山など、さらに約30分もの振り返りのトークやVTRを楽しむことができる。
また、『大反省会』後の公式の『M-1打ち上げ』生配信では、毎年のことながら千鳥の二人がファイナリストたちにかける言葉によってそれぞれのネタの見どころが一段階深まる。カベポスターの噛んだオチは直前に加わったフレーズだったこと、くらげと千鳥の共通項など、反省会を見るともう一度頭からM-1を見返したくなってくる。中でも、真空ジェシカ・川北茂澄が「義謝はいらんですよ」(※大鶴義丹の謝罪=「まーちゃんごめんね」は不要、という虹の黄昏野沢ダイブ禁止が発したフレーズ)と千鳥に伝わらない言葉を発し、M-1のポスターがペロンとはがれた一瞬は見どころ。このとき思わず見せた笑顔によって川北のかわいげがバレた瞬間だった。
見どころしかない、公式の振り返り
本番終了後の生配信で起きたこと
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