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新品で200万円だった「金のApple Watch」。中古価格20万円台の“今が買い時”なのか

K18のApple Watch Edition の価格推移

Apple Watch

2023年8月の落札額

 K18のApple Watch Editionは、2015年にデビューした際、税込128万円から218万円という価格で販売。まさに、高級腕時計のK18モデルと同等の価格で売られていたということになります。  Apple Watch Editionは、通常のK18を使ったApple Watchというだけでなく、「通常の金よりも2倍固くなるようにした」という内容。特許まで取得したそうです。  単なる「K18の豪華版」というだけに限らず、素材の製法にこだわって特許まで取得するというのがグッと来るポイントでありますが、スマートウォッチという観点からすると、120万円~という価格では絶対に手を出さないほうが良いとなります。  さて、Apple Watchは2016年に「シリーズ2」へと世代交代が実施されたわけですが、その際、最上級モデルであるEditionの位置づけが第1世代とは大幅に変更。K18は採用されず、セラミック製となったのです。  その時点で、世代交代となったApple Watchですが、K18のEditionについての中古相場はどういった具合だったかというと、2016年時点では60万円台といったところだといえます。  新品価格120万円に対して、デビュー1年後の中古相場が60万円台。これは、残価率で示すと50%といった数値。買ってから1年後で価値が半減したことになります。  そして、2017年になるとApple Watch Editionは新品が安価で販売されるようになります。ネットを調べると、Apple Watch Editionの正規店である某百貨店が2017年に70万円で販売(160万円引き)というニュースが出てきます。  ですから、2015年に200万円といった価格帯で販売されたApple Watch Editionは2017年までに70万円前後という相場になっていたといえます。

中古価格8万円が底値に

 また、それから1年後の2018年になると驚くべきことに、同じ某百貨店がApple Watch Editionをなんと8万円といった価格で販売。この時点での残価率は3%ということになります。  とはいえ、この8万円という価格だと「欲しい」と思った人がたくさんいたようで、すぐに売り切れた模様。この際のことを私はリアルタイムで見ていたわけではないのでなんともいえないのですが、瞬間的に売り切れてしまったようで8万円での入手難易度は高かったといえます。  この8万円という価格がApple Watch Editionの「底値」だったといえます。  翌年2019年におけるApple Watch Editionの中古相場は20万円台前半といったところ。仮に、2018年に新品8万円で購入した方は「高く売れる」ということができたことになります。  そして、2019年以降、Apple Watch Editionの中古相場は20万円程度という水準から変わらず。今年8月時点でも約24万円という金額で落札されている形跡があります。  上記、Apple Watch Editionの相場変遷をまとめると以下とおりです。   2015年:128万円~218万円(新品価格) 2016年~2017年:約70万円(値引きされた新品)、約65万円(中古販売実績額) 2018年:約8万円(値引きされた新品) 2019年から現在:約23万円(中古販売実績額)
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相場を見ると買っても良いといえる
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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