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“私人逮捕系YouTuber”も食らった「チャンネルBAN」の仕組み。YouTubeのチャンネルが違反警告からBANされるまで

BANまでには段階がある

頭を抱える男性「なぜ私人逮捕系YouTuberが過激な動画を配信するのか」というと、結局は上の条件をクリアするのにそれが手っ取り早い手段だからだ。が、もちろんYouTubeは黙ってはいなかった。 「BAN」や「凍結」というのは、そのチャンネルの全ての動画が一切公開されなくなる現象である。これが無期限に続く状態が「永久BAN」「永久凍結」だが、ほとんどの場合は4回の警告を経てこのような措置が課される。  YouTubeのコミュニティガイドラインに違反する動画をアップロードした場合、まずは事前警告が通達される。この事前警告にはペナルティーはないが、履歴として残ってしまう。そして次にコミュニティガイドラインに違反する動画を出したら、1回目の違反警告として動画のアップロードが1週間できなくなる。そこから90日以内に同じ違反を犯したら、2回目の違反警告として2週間の新規アップロードの禁止。  さらにまた90日以内に3回目の違反警告を受けた時、チャンネルがBANされる。

悪質YouTuberは「一発BAN」もあり得る

 つまりBANまでには4つの過程があるということだが、一方で「YouTubeのコミュニティ ガイドラインの違反警告に関する基礎知識」にはこんな説明も。 “度重なるポリシー違反があった場合、または悪質な不正行為が1度でも確認された場合は、アカウントが停止される可能性があります”  YouTubeが該当の動画の内容を「悪質な不正行為」と判断すれば、上記の段階を踏まえずに「一発BAN」もあり得るということだ。場合によっては、その前段階として「YPPからの退会」即ち「収益化停止」も当然あり得る。  もっとも、YouTubeは「誤BANの多さ」もよく知られている。AIが動画の違反をチェックする自動判定システムはまだまだ精度が高いとは言えず、「どうしてこの動画が収益化を制限されてしまうんだ!?」ということもしばしば。が、その場合YouTuberは不服申し立てと共に、人間によるチェックを要求できる。実際に誤BANを食らった有名ゲーム実況者が、不服申し立てののちにチャンネルを回復したという例も。  ただ、私人逮捕系YouTuberはその限りではまったくなかったようだ。 <文/澤田真一> 【参考】YouTube ヘルプ ・YouTube パートナー プログラムの概要と利用資格YouTube パートナー プログラム拡大の概要YouTube のコミュニティ ガイドラインの違反警告に関する基礎知識チャンネルまたはアカウントの停止
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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