ツッコミ担当松井ケムリ、ボケ担当高比良くるまからなる吉本興業所属のコンビである。 　慶應義塾大学のお笑いサークルで出会い、大学お笑いで名を馳せ、吉本の養成所NSCでは卒業ライブの位置づけである「NSC大ライブTOKYO2018」で優勝。首席で卒業する。芸歴1年目でM-1準決勝進出。新人賞でも好成績を収め続けた未来の吉本を担うエースがついに決勝の舞台に立つ。 　スタイルは途中からコントに入る形が主であり、人を食ったようなくるま君が舞台を動き回りボケ続け、ケムリ君が的確な指摘で笑いを作っていく。ちなみにケムリ君の実父は大和証券グループ本社の副社長である。 　昨年も準決勝。決勝進出を目されていた彼らだったが準決勝敗退。ベテラン審査員が居並ぶ中で、僕も「ちょっとネタが若者向けかな？」と感じていた。 　そして、迎えた敗者復活戦。ほとんどのコンビが準決勝と同じネタで勝負する中、彼らはネタを変更し勝負。結果はオズワルドの後塵を拝し、2位だったものの、あの状況下でこの決断ができる懐の深さをこのコンビ歴で見せつけた。そして、今年は正面突破の決勝進出。当然の結果だろう。 　M-1最短芸歴優勝記録は第14回大会で優勝した「霜降り明星」のせいや君が持つ5年11か月である。「令和ロマン」は2018年4月デビューなので、優勝すれば5年9か月での戴冠となり、新記録樹立となる。歴史を塗り替えろ!!