更新日:2023年12月23日 16:04
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M-1決勝、実力派コンビが大躍進の「改革のM-1」を元ファイナリストが分析

ダンビラムーチョ(吉本興業)初出場

ダンビラムーチョ

ダンビラムーチョ

 ツッコミ担当原田フニャオ、ボケ担当大原優一からなる吉本興業所属のコンビである。M-1には2010年からエントリーし、5回目の挑戦となった2018年に準決勝進出。「次は決勝」というところまできたものの低迷。さらに4年後の昨年、2度目の準決勝進出。今回は「また4年後」とはならず、悲願の決勝進出となった。  ハイトーンボイスの大原君は、歌唱力も抜群でモノマネもうまい。それを生かしたボケを原田君が追いかけるようにツッコんでいく。  M-1準決勝は決勝同様ネタ時間が4分である。得意の大原君の歌唱力を全面に生かしたネタで昨年も勝負するが、僕は「4分をもたせられなかったかな?」という印象を抱いた。それが今年はうまく刻んでいき、ポイントを作り、後半にかけて破壊力のあるボケで大爆笑。ずっと拍手笑いという異常な状態を作り上げた。

周囲の支えを力に大舞台に初挑戦

 現在、彼らは大原君の地元ということもあるのか、山梨放送で『ててて!TV』という番組でレギュラーを務めている。  番組の公式Xで決勝進出翌日、山梨放送入りする彼らに密着する映像が投稿された。局に到着した2人を、大勢のスタッフが「おめでとう!」の声とともに大拍手で迎える。よもやの光景に涙する2人。最高のシーンだった。  思い出せば僕もM-1に出場していた当時、地方でレギュラー番組を務めていた。決勝進出を決めたその後に局に到着した時、いつもより静かな局だったことを思い出す(涙)。  いい時代になったものだ。今まで支えてくれていた人がいるからこそ今のダンビラムーチョがある。山梨の皆さんのためにやってやれ。為せば成る!!
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プロも唸る圧倒的な技術力
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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