続いて2頭目の穴馬候補は、ディスペランツァです。ディスペランツァは、お父さんがルーラーシップ、お母さんはルパン2（セカンド）。一つ上の異父兄弟・ファントムシーフは今年の皐月賞で3着と好走しており、昨年の当レースでもあと一歩の4着。兄以上の走りをできるかに注目が集まります。 　ディスペランツァ自身はまだ1勝馬ですが、前走の京都2歳Sでは後方からの競馬を強いられながら、直線は大外から伸びて来て6着。もう少しスムーズな走りができれば……という内容でした。現状はあまり器用さを感じられないレースぶりですが、スパイスになりそうなのが今回の乗り替わり。前走まではデムーロ騎手が騎乗していましたが、今回はモリス騎手。デムーロ騎手はスタートが上手くないので、どうしても後方から外を回す形になっていましたが、モリス騎手に乗り替わって、スタートを決めてある程度の位置を取れれば面白そうです。昨年に続いて外国人騎手が波乱の主役になるでしょうか。 　3頭目に挙げる穴馬は、ショウナンラプンタです。ショウナンラプンタはキャリア2戦1勝。キャリア1戦のみで果敢に挑んだ「東京スポーツ杯2歳S」は4着に敗れましたが、上がりの競馬が合わなかった印象も。デビュー戦を制したときと同じコーナー4回の2000m戦ならば、巻き返しの余地もありそうです。 　ちなみに、本馬がステップにしている東京スポーツ杯2歳Sは当レースと相性がよく、G1昇格後6年のうち3年はこのステップで挑んだ馬がホープフルSを制覇。ショウナンラプンタは奇しくも、昨年の覇者ドゥラエレーデと同じく東京スポーツ杯2歳S4着馬。今年同じローテで挑む本馬にもチャンスはありそうです。 　なお、鞍上の鮫島克駿騎手はG1未勝利ながらも、そろそろ初勝利を期待されている若手。今年はもともとお手馬だったジャスティンパレスやジャンタルマンタルなどが別の騎手を背にG1を制しており、このチャンスに賭ける思いは一層強いはずです。 　以上、今年のホープフルSで波乱が起こるとしたら、その主役になり得る3頭を選んでみました。アフター有馬の大一番、思い切って穴馬を狙ってみるのもアリかもしれません。 文／TARO競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。12月5日に最新刊『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』（オーパーツ・パブリッシング）が発売になった。著書は他に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』（ガイドワークス）、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』（扶桑社）が発売中。