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元セクシー女優が「成人向けビデオとピンク映画の“決定的な違い”」を解説。“ピンクVシネ”が減少したワケ

現代のピンク作品に出演するのはほぼセクシー女優?

たかなし亜妖さん ピンク映画全盛期の時代は「ポルノ女優」と呼ばれる演者がいた。成人向けビデオには出演しないものの成人向け作品をメインに活躍し、スターの階段を駆け上がる人物も多かったという。これは演者だけではなく制作陣も同様で、今では有名作品を手掛ける監督も実はピンク映画出身だったりする。  現代においては成人向けと大衆向けの線引きがハッキリとしており、ポルノ女優がいない。ピンク映画の主演や肌の露出がある役はセクシー女優が担当となり、ピンク映画=セクシー女優の仕事という認識へと変化した。ポルノ界隈が縮小傾向にあり、以前のようなスターを教育する環境が崩れたために起こった事例だろう。  またセクシー女優の進出も、ピンク映画に影響を及ぼした理由の一つとも考えられる。ルックスが良く、ある程度演技もできて脱ぎ仕事にも抵抗がない、おまけに多数のファンを持つ彼女たちに任せればある程度の売り上げをキープできるのだから、依頼をしないわけがない……といったところだろうか。

出演する俳優は“男優”ではなかった

 ピンク映画に出演する俳優は、すべてセクシー男優なのか? その答えはNOだ。もちろん男優が起用される例もあるが、現在のピンク映画も一般の俳優が活躍している。  メインを張る男性陣の条件はまず、素肌を晒せること。そしてベッドシーンに仕事として挑戦できるか否かだ。事務所の方針や売り方によっては濡れ場NGなんてのも少なくはないため、ピンク映画に出演する俳優はフリーやプロダクションとの業務提携がほとんど。ガッツリ所属しているケースは近年ではあまり見かけない。  セクシー女優ほど「成人向けと大衆向けに出演する人々の線引き」はなされていないものの、ピンク映画を中心に活躍する俳優も少なからずいる。年齢制限がある作品に出られない層が多い現代では、非常に有難い存在といえよう。  ちなみに脱ぎ役で出ることはないけれど、たまに超メジャーな大御所が友情出演のような形で登場するので、ピンク映画は本当に侮れない。監督との付き合いが長く、若い時代にお世話になったから……なんて理由でオファーを承諾し、「エッ! この作品にあの人が!?」と視聴者を驚かせる面白いケースも意外とある。
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「ピンクVシネ」が減少してしまった理由
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

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