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特殊な東京ダート1600mの攻略方法。混戦のフェブラリーSで「注目すべき3つのポイント」を解説

ポイント2「芝スタートで内枠はプレッシャーがかかる」

競馬

今回が初ダートとなるガイアフォース

 東京ダート1600mを読み解く上でもうひとつ重要なポイントは、枠順です。スタートからしばらく向こう正面の長い直線が続くこのコースは、包まれず気分良く走れる外枠が有利。内枠勢は包まれて砂を被るなど、不利になるケースが増えます。これはフェブラリーSに限らずコース全般の特徴で、2020年以降~先週末までの枠別の勝率や3着内率を見ても、外有利がハッキリしています。 ・枠別勝率ランキング 1位:8枠 2位:7枠 3位:6枠 ・枠別3着内率ランキング 1位:8枠 2位:6枠 3位:7枠  フェブラリーSに出走してくるような強豪馬になるとさすがに砂を被って万事休す……ということは少ないですが、それでも内過ぎる枠は不利。過去10年の当レースでは、1枠(0-0-0-19)と、1枠の馬は一度も好走馬を出せていません。狙っている馬でも白帽子を被ってしまった場合は、少し疑ってみた方が良いかもしれません。

ポイント3「芝スタートで直線が長いからこそ狙える差し馬&芝実績馬」

 3つ目のポイントは、芝スタートで直線が長いコース形態です。通常のダートレースは、基本的にどれだけ前に行って踏ん張れるかがカギ。芝のように鮮やかな差し切りは決まりづらいものです。  ところがフェブラリーSが行われる東京ダート1600mは、スタートからしばらく芝コースを横切るように走るうえに、直線も非常に長い。そのため差し馬が走りやすいという特徴があります。昨年のフェブラリーSを思い返しても、2着レッドルゼルは4コーナー14番手、3着のメイショウハリオに至っては大きく出遅れて最後方追走から追い込んできました。通常のダートコースではなかなか起こり得ないことです。  さらに、芝スタート&直線が長いことがもたらすもうひとつの特殊性があります。それは、 「芝実績馬の台頭」です。  2年前には白毛のクラシックホース・ソダシの参戦が話題を集めました。ソダシはもともと芝馬で、ダート初挑戦の前走・チャンピオンズCでは人気を裏切り12着と大敗を喫していました。その後2度目のダート挑戦となったフェブラリーSでは、一転して見せ場十分の3着に好走。その背景には芝馬が走りやすい舞台設定があったといえるでしょう。  古くはアグネスデジタルアドマイヤドンメイショウボーラーなど、芝G1実績馬が制した歴史もあり、芝ダートで活躍する、いわゆる「二刀流」ホースが台頭しやすいレースでもあります。  今年は複数頭の芝馬が参戦。その中でも、芝G1勝利実績のあるドゥラエレーデには注目でしょう。さらに同じく芝G1で4着と好走実績があり、母父に芝ダート二刀流の超大物・クロフネを持つガイアフォースも気になるところです。  以上、東京ダート1600mというコースをヒントに、今年のフェブラリーSを考えてみました。特殊舞台ゆえに波乱度の高い一戦。コースの傾向をヒントに思い切って穴馬を狙ってみる手もアリです。 文/TARO
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