35歳になった“ガテン系モデル”の現在地「芸能活動が厳しい時期もダンプの仕事に救われた」
土砂や残土を積載し、工事現場に運ぶダンプ運転手。豪快な力仕事に見えるが、最近では大型ダンプを乗りこなす女性ドライバーも増えてきている。
そんななか、“ガテン系モデル”として「バチェラー・ジャパン」シーズン3への出演や、TikTokなどのSNSで活躍するのが古澤未来さん(35歳)。
「私の祖父が会社を立ち上げ、父親が2代目を継いでいるんですが、本当に物心がついたときからダンプに乗せられていたのを覚えています。小学校に進学するまでは夜勤にもついていき、ダンプの中で寝て過ごしていました。休憩時に立ち寄る自販機でコーンポタージュを買って飲むのが好きで、今でも思い出に残っていますね」(古澤さん、以下同)
また、古澤さんが保育園に通っていたときは、母親がダンプで迎えにきていたそうだ。
「同級生からは『かっこいいね』と言われていましたが、私としては普通の子の生活に憧れていた部分はあります。周囲は“コワモテのおじさん”が多く、身近にお酒やタバコ、ギャンブル関連の物などが置いてあるのが普通だったんですよ(笑)」
遊び盛りの学生時代には“やんちゃ”な一面もあったとか。
「親に隠れて夜中に抜け出して遊びに行って、家に帰らなかったりしていたんですが、ちょっとした“悪さ”もすぐに見抜かれて。そこから父親と喧嘩して、中学2年から高校3年までの間は全く口をきかないときもあったんですよ」
学業面ではテストで赤点を取ることが続き、留年を経験。高校へは6年間通ったという。
アルバイトも、コンビニやスーパーでのレジ打ち、工場での仕分け作業を経験したが、どれも全然続かずに挫折してしまった。
そんななかで唯一続いた仕事がダンプ運転手だった。
「中型免許を取得して、ダンプカーで残土を運んでいたんですが、マイペースで仕事できるというか。単純作業ですが、いちばん自分にとって向いているなと感じて、実家の会社で働かせてもらっていました」
古澤さんに転機が訪れたのは17歳のときだった。芸能事務所からスカウトされ、美容室のカットモデルや雑誌の読者モデルとしてデビューしたのだ。
だが、まだ当時は仕事へのひたむきな姿勢が足りず、“しくじり”を経験したと古澤さんは話す。
「当時は世間知らずだったこともあって、モデルの仕事を依頼されても、気が乗らないときは“ばっくれ”していたんです。それを繰り返していたら、次第に声が掛からなくなって。
そのときに初めて、仕事のありがたみがわかったというか。オファーがあることの大切さ、真面目に仕事へ取り組むことの重要性にあらためて気づきました」
以来、ギャル系雑誌『JELLY』や『nuts』での読モ活動や、写真週刊誌『FLASH』での水着グラビアなど、芸能活動の幅を広げていく。
モデルやタレントの仕事の傍らで、今も現役でダンプ運転手を続けているというから驚きだ。そんな独自の路線を貫いてきた理由や、ダンプ運転手の楽しさや苦労、今後の展望について話を聞いた。
ダンプ運転手の親元で育った幼少期「自販機でコンポタを飲むのが好きだった」
モデル時代の“しくじり”から学んだ仕事のありがたみ
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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