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水原一平だけじゃない…日本では違法なのに「スポーツ賭博」に手を出す人が増加中。海外に流出する“日本の賭け金”

すでに2兆円が海外へ。日本での法制化は?

 欧州の大手ブックメーカー3社のうち、2社は日本からの顧客も受け付けている。試しにユーザーの多いアプリをダウンロードしてみると、日本語表示でわかりやすく、違法なサイトとは一見思えない。小林氏曰く、日本から海外のブックメーカーを通じて賭けられている金額は、すでに2兆円近いとも言われるそうだ。 「日本では公営競技が独自に発達し、中央競馬は4兆円を超える産業となっていますが、メジャー競技におけるスポーツ賭博は、より幅広い需要が見込めます。スポーツ賭博を合法化した場合、売り上げは5兆円を超えるとの試算もあり、そうすると1兆円程度の税収は見込めるのではないでしょうか。 ただし、解禁されると、公営競技の売り上げは減少する可能性は高いでしょう。スポーツ賭博の解禁に脅威を感じ、強く抵抗するのは、公営ギャンブル関係者かもしれません。  現状、日本ではスポーツ賭博に関する民間ロビー団体が結成された段階です。くじの一環として法制化されているスポーツくじ『toto』は、法律成立まで6年。カジノは法律成立まで15年掛かっているので、近い将来での解禁は望めないでしょう」  見えないところでスポーツ賭博のユーザー規模は拡大している。海外に日本の賭け金が流出している現状をどう考えるか。慎重な議論が求められる。
[スポーツ賭博にハマる]最新事情

※写真はイメージです

<スポーツ賭博の主な賭け方>

マネーライン……勝敗予想。最も一般的な賭け方 オーバー/アンダー……設定された得点を超えるか・下回るかを予想 ポイントスプレッド……どれだけの点差で勝つ・負けるかを予想 プロップベット……得点を入れる選手など、試合中の出来事を予想

<各国のスポーツ賭博の状況>

○ 合法 ・イギリス(1961年~) ・ドイツ(2012年~) ・フランス(2010年~) ・イタリア(2006年~) ・カナダ(2021年~) ・アメリカ(2018年~ 一部州は非合法) × 非合法 ・中国(香港とマカオは合法) ・韓国(一部施設では合法) ・日本 【小林 至氏】 桜美林大学健康福祉学群教授。元プロ野球選手。引退後はMBAを取得。球団経営の道へ進む。スポーツ経営やスポーツビジネスを専門に執筆・講演も多数
[スポーツ賭博にハマる]最新事情

小林 至氏

取材・文/週刊SPA!編集部 写真/産経新聞社 ※4月16日発売の週刊SPA!特集「[スポーツ賭博にハマる]最新事情」より
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週刊SPA!4/23・30合併号(4/16発売)

表紙の人/ 桜田ひより

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