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仕事の悩みが楽になる「神回答」、“怒れない人”に対するカズレーザーの答えは

「即答しづらい質問」にどう対応するべきか?(俳優/ティモシー・シャラメ)

パソコンを使いながら頭を押さえて悩むビジネスウーマン もし、志を同じくしてともに働いた仲間に、不祥事の疑惑がささやかれたら、どんな態度をとるべきだろうか。  アメリカの俳優ティモシー・シャラメは、そんな難しい立場に立たされていた。  シャラメにとって、2021年3月にレイプ疑惑で女性から告発されたアーミー・ハマーは、2017年の映画「君の名前で僕を呼んで」で共演した仲間である。  続編も予定されていたが、ハマーの疑惑が持ち上がったために、撮影は頓挫してしまっている。 「タイム」誌のインタビューで、ハマーの疑惑について聞かれたシャラメ。ハマー自身は、すべての不正行為を否定して「関係は合意の上だった」と主張している。だが、多数のプロジェクトから外されて、所属事務所からも解雇されている状態だ。  どんな答え方をしても、誰かを傷つけてしまいそうななか、シャラメが答えたのがこの言葉である。 「あなたがそれを尋ねる理由はよくわかる。でも、もっと長く話すべきことだし、今ここで部分的に答えることはしたくない」*2  実質的には「ノーコメント」なのだが、ここまで丁寧かつ誠実に心情を表現されると、腹にストンと落ちる。  ことの重大さを伝えつつ、被害者にも不快感を与えることはない。25歳にして見事な回答だといえるだろう。 〔神回答ポイント〕 結論がまだ出しにくいことを聞かれたら、その場で無理に即答することはない。気持ちが揺れ動いているならば、その胸中も伝えてしまおう。
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やりたい企画ができないときにはどう考える?
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伝記作家、偉人研究家、名言収集家。1979年兵庫県生まれ。同志社大学卒。業界誌編集長を経て、2020年に独立して執筆業に専念。『偉人名言迷言事典』『逃げまくった文豪たち』『10分で世界が広がる 15人の偉人のおはなし』『賢者に学ぶ、「心が折れない」生き方』など著作多数。『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』は累計20万部を突破し、ベストセラーとなっている。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義、宮崎大学公開講座などで講師活動も行う。最新刊は『「神回答」大全 人生のピンチを乗り切る著名人の最強アンサー100』。

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