「社会課題を解決したい」37歳男性が、“Amazonで商品を売る仕事”に見出した意味とは?
自信を持って商品化に踏み切るまで
「プロダクト」の力で社会課題を解決したい
発売開始から4か月が経った現在、Iさんの商品は順調に売上を伸ばしています。
「聴覚過敏の症状があるお子さんが通っている保育園や特別支援学級の先生から、親御さんに『こういう商品が売っているから試しに使ってみたら?』とすすめてくれるようです。もともと子ども用イヤーマフの存在自体を知らなかった親御さんからも『この商品に出合えてよかった』といった感謝のレビューも多く、僕にとって励みになっていますね」
1~2か月目は順調な売上ではあるものの、広告費をかけたぶん、利益はほぼゼロ。しかし3か月目からは広告費を差し引いても手元に残る純利益が30万円を超え、収入としても安定してきました。今後は「耳栓専門店」として事業を拡大していきたいとIさんは意気込みます。
「最初の商品は3歳から15歳の子ども向けの商品でしたが、第二弾として0歳から3歳までの子ども向けの商品を発売しました。今後は特別支援学校で使えるもの、大人用の商品も展開できればと思っています」
最終的に売上1億円を目指す……というのも目標のひとつではあるそうなのですが、Iさんが実現したいのは、自分の会社を「障害がある子を育てるママ・パパがスキルを活かして働ける組織」にすることなんだとか。
「OEMは、リサーチ・デザイン・製造・経理など、工程ごとに仕事を区切れるんです。ひとりでなんでもできるジェネラリストとしての働き方を求められる今の一般企業ではなかなか難しいけれど、区切られた特定の業務なら担えるという人はいると思うんです。
実は僕の兄の子どもが障害を持って生まれてきて、兄夫婦は育児と仕事の両立にとても苦労しています。ゆくゆくは兄夫婦のように障害がある子を育てるママ・パパが働きやすい社会を実現したいですね。社会を変える方法は法改正に限らない。プロダクトを通じて社会課題を解決する手段もある、ということに気づいたんです」
ここまで読んでいただいてわかるとおり、Iさんには自分で物事を考える力が備わっているので、私がアドバイスすることは正直そこまで多くありませんでした。沖縄在住ということもあり、東京でリアル講義を受けたのは1度だけ。オンラインでのやりとりが中心です。
ただ、Iさんは「仲間との出会い」を喜んでくれていました。お互いに商品の相談をしたり、自主的な勉強会を開いたり、切磋琢磨する機会が多くあります。自社ブランドOEMに限った話ではありませんが、ビジネスは孤独になりがちです。どんなときでも相談できる仲間の存在は大きいと言えます。
また、自社ブランドOEMで大切なことは「どれだけお客さんの悩みにしっかり向き合っていけるか」です。Iさんはとても強い思いを持っているので、未経験からでも成功できたのではないかと思っています。
<構成/松本果歩>
物販コンサルタント。自社ブランドOEMスクール「物販NAVI」運営。かつては大手物流企業に勤めるも給料が少なかったことから新聞配達や深夜の警備員などでなんとか生活。ある雑誌で「せどりで稼ぐ方法」の記事を見つけたことをきっかけに、2011年6月より国内転売をスタート。2014年9月に脱サラ、法人設立後は自社ブランドOEMで月収500万円を達成。現在では物販スクールの講師としてコンサルも行いつつ、売り上げは月商2000万~2500万円をキープしている。YouTubeチャンネル(@navi913)でも情報発信中。
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