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“せどり”で稼いだ33歳シングルマザーの葛藤。OEMで「お母さんはこれを売っているんだよ」と言えるまで

 皆さん、こんにちは。「物販NAVI」を運営している物販コンサルタントの船田寛と申します。
船田寛

「物販NAVI」を運営する物販コンサルタントの船田寛氏

 今の時代、離婚は決して珍しい経験ではありませんが、シングルマザーの方にとってはまだまだ厳しい現実があると思います。第8回目は、私が教えているスクールの生徒Fさん(33歳・女性)の事例をご紹介します。  Fさんも11歳、9歳、5歳のお子さんを育てるシングルマザーです。音楽大学を卒業後すぐに結婚し、実家の花屋を手伝っていましたが、がんになったことをきっかけに「一度きりの人生、自分のやりたいことを後悔せずやりたい」と考え、個人事業主としての独立を目指すようになります。Fさんは、どのように自立への道を歩んだのでしょうか。

大学卒業後すぐに結婚、子供が登園拒否「普通の会社勤めはできない」

花屋

※写真はイメージです。以下同

 Fさんは中学生の頃からオーボエを演奏しており、プロを目指して音楽大学に入学しました。大学時代には海外留学などを経験したものの“厳しさ”を知り、断念します。卒業後はアルバイト先で知り合った男性と結婚。 「子供をすぐに授かったこともあり、就職はしませんでした。主婦として結婚生活を送っていましたが、子供が2歳になった頃から実家が経営している花屋を手伝うように。旦那の給料が安かったうえに、音楽大学の奨学金を返済しなければならなかったことから金銭面にかなり不安がありました」  Fさんは合計3人の子どもに恵まれますが、次男が保育園に行きたがらず、融通の利く実家の花屋以外で働くことは諦めていたといいます。 「ずっと実家で働いていたので、大人になっても自立している感じがなかったというか……本当は花屋以外でも仕事をしてみたかったんです。でも次男が急に保育園を休んだりするので、普通の会社勤めはできないと思っていました」

「いつかは自立したい」パソコン関連や保育士の資格を取得するが…

 自営業として花屋を営む両親を見てきたFさんは、幼少期から自分の力でビジネスをすることに興味がありました。実家を手伝うようになってからは、その思いは加速していきます。 「実家の花屋では造花も取り扱っていたのですが、中国製で質が悪く、届いた時点で壊れていることもあったんです。なので、1回分解して作り直したり、ラッピングを綺麗にしてから売ったりということをやっていました。今考えると、当時からOEMに近い経験をしていたんですよね」 「いつかは自立したい」「だけど自分は実家でしか働いたことがない」「子供が3人いるから」……モヤモヤしているうちに、実家の花屋の経営が徐々にうまくいかなくなっていきました。最悪の事態を想定し、パソコン関連や保育士の資格を取得したものの、Fさんの人生に追い打ちをかけるように“一大事”が訪れます。
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がんをきっかけに「人生で後悔したくない」
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物販コンサルタント。自社ブランドOEMスクール「物販NAVI」運営。かつては大手物流企業に勤めるも給料が少なかったことから新聞配達や深夜の警備員などでなんとか生活。ある雑誌で「せどりで稼ぐ方法」の記事を見つけたことをきっかけに、2011年6月より国内転売をスタート。2014年9月に脱サラ、法人設立後は自社ブランドOEMで月収500万円を達成。現在では物販スクールの講師としてコンサルも行いつつ、売り上げは月商2000万~2500万円をキープしている。YouTubeチャンネル(@navi913)でも情報発信中。

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