更新日:2024年07月12日 12:48
お金

「斜陽のボウリング業界」でも関係ナシ。創業51年の老舗「笹塚ボウル」は“地域の社交場”になっていた

ボトムアップ経営で「地域No.1給与」を目指す

改装されたボウリング場

改装されたボウリング場

 これから先、笹塚ボウルが目指すのは“地域で一番給料のいい会社”だと財津さんは話す。直近の改装を終えて以降、都内の最低賃金にもかかわらず、働き手がどんどん集まっているという。 「昔のようなトップダウンの経営には無理があるので、ボトムアップで意見やアイディアを出し合いながら、より良いボウリング場へと進化していくために試行錯誤しています。なかなかうまくいかないことも多いですが、スタッフ一同協力しながら最適なあり方を模索していきたいですね。  コロナ禍では売上が40%減るなど、苦難も経験しましたが、1.8億円の融資を受けたことで乗り越えることができました。そして、投資家が見つかり次第ですが、コロナ前から構想していた笹塚ボウルのベトナム出店に向けて、取り組んでいければと思っています」  ブームの終焉からコロナ禍まで幾度とない危機を乗り越えてきた笹塚ボウル。ボウリング場で本格的な飲食を提供し、さらには実力派のDJを招いた音楽イベントをやるという、他にはない柔軟な取り組みこそが、今もなお多くの人に愛されて生き残ることができている秘訣なのだろう。 <取材・文・/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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