深夜の駐車場を開放したオーナーの誤算。ゴミをポイ捨てしていた“まさかの人物”とは…「人を信じられなくなってしまった」
迷惑行為は、そこで働く人たちの精神を傷つけるだけでなく、従業員同士や利用客への対応にまで影響することも少なくないようだ。今回は、まさにそのような状況を体験し、どうにかしたいと悩み続けている羽柴実里さん(仮名・20代後半)に話を聞いた。
実里さんは最初に、「詳しい内容については、ほんの一部のスタッフしか知りません。いろいろバレると面倒だし怖いので、私が働いている場所については、夜間まで開いている施設のようなところをイメージしていただければと思います」と説明のうえ話しはじめた。
「私が勤めている施設のオーナーは、穏やかで人が良すぎるぐらいの人。管理人としても毎日のように施設に顔を出し、掃除も率先してやるようなリスペクトすべき存在。そんなオーナーの右腕として働けることを誇りに思っていました」
オーナーは、「ひとりひとりのお客様を大切に」と考える主義。利用客が料金を支払って成り立つ施設だったため売上目標はあったが、金額について口うるさく言われることもなく、のびのびとした働きやすい職場環境にあった。
「そんなやさしいオーナーの恩恵を受けていたのは、施設で働くスタッフだけではありません。施設の営業終了後は、駐車場を解放していたのです。積極的に『使ってください』というようなPRはしていませんでしたが、暗黙の了解みたいな感じでした」
キャンピングカーや車中泊などのために駐車場を利用する人もいれば、周辺住宅などへ遊びに行くのに駐車する人もいたとか。そのため、スタッフから「事故や事件が起こってからでは遅い。夜間は封鎖したほうがいいのでは?」という意見が出たこともある。
「けれどオーナーは、『検討します』の一点張り。私には、『スタッフの意見が正しいことはわかるんだけど…。この辺りは駐車場もあまりないし、この駐車場が使えなくなったら、きっと不便でしょ?』と、心の葛藤をポロリと吐き出すこともありました」
そしてそういった意見が出るたび、悩んだ末に「夜間はどうせ使わない場所なんだから、マナーに気を付けながら有意義に使ってもらえるならそれでいい。自動販売機の商品も少しだけど売れているし」と、言うばかり。
「ただ、オーナーの意見は反発や不満につながりそうな内容だったため、意見を出してくれたスタッフには、私のほうから『上層部で検討中』と伝えるしかありませんでした。そして、営業終了後も駐車場を解放することは続いていたのですが…」
働きやすい職場環境だったが
「事故や事件が起こってからでは遅い」
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ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5
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