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「こんなの子供が乗れない」と販売を断られたことも…400万人の子供に愛される“幼児用二輪車”が日本に浸透したワケ

事故のリスクはゼロにできない

ストライダージャパン

ストライダージャパンを運営する株式会社Ampus 代表取締役の岡島 和嗣さん

 一方、令和元年の消費者庁の発表によれば、ペダルなし二輪遊具に関する7歳以下の事故情報が平成22年12月から平成30年度末までに106件寄せられた。発生場所別では、一般道路が半数近く、公園内も含め坂道で発生している割合も5割以上。さらにブレーキもついていないため、「危ない」という声もSNS上に多く上がっている。  ストライダーの安全な乗り方やストライダーを楽しむ環境作りについて、岡島さんは「二輪車である以上、転倒は避けられず怪我のリスクはゼロにできない」と状況を認めたうえで「ストライダーは子どもの冒険心や好奇心を満たす自由な乗り物です。だからこそ大人が守るべきルールが重要になってきます。公道を走らせない、ヘルメットを着用させる、保護者が監督する。この3つを怠らなければ重大な事故を防ぐことはできると考えています」と話す。  今後の展望に据えているのが、「ストライダーがきっかけで、オリンピック選手として活躍する子どもを輩出したい」だと岡島さんは話す。ストライダーで培ったバランス力を生かし、プロライダーを目指してBMXを始めるなど、“ストライダー卒業生”から他のスポーツに励む子どももいるそうだ。  ストライダーをきっかけに、子育て世代がつながり、コミュニティとして盛り上げていく。さらには、世界に羽ばたくアスリートを生み出すのを目標に置き、楽しいイベントや体験を企画していくという。ストライダージャパンのさらなる発展に期待したい。 <取材・文・撮影(イベント、人物)/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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