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窓から腕を出して「来い! 来い!」“あおり運転”してきた黒いセダンが警察に捕まるまで

窓から腕を出して「来い! 来い!」と挑発的なジェスチャー

警察「毎週金曜日は、社用車を運転して複数の取引先を回るのが私の仕事のルーティンです」  高島博さん(仮名・40代)は、その日も朝から取引先への納品が続き、少し急いでいたという。 「運転をしていると、バックミラー越しに黒いセダンが迫ってくるのがわかりました。先に行きたい雰囲気でした」  はじめは、「速く追い越してくれ」と思っていた高島さんだが、信号待ちで相手の表情を確認すると、こちらに対して敵意があるのがわかったそうだ。そして、信号が青に変わり、セダンは一気に高島さんの車を抜き去った。 「すると、私の前に割り込み、突然急ブレーキをかけたんです。私は衝突を避けるためにブレーキを踏み何とか停止しましたが、心臓はバクバクです」  セダンの運転手は窓から腕を出し、「来い! 来い!」と挑発的なジェスチャーをしていたのだとか。 「怖い状況でしたけど取引先への納品があったので、安全を考え、相手のジェスチャーを無視しました」  そして、高島さんはコンビニに車を停車させることに……。

あおり運転の相手は常習犯

「私は警察に通報しようと携帯を取り出したのですが、セダンの運転手はUターンをしてコンビニに突っ込んできたんです」  車を降りて詰め寄ってきた中年男性。高島さんの車の窓を叩きながら、「こっちは急いでるんだよ! 謝れよ!」と激しく怒鳴ってきたという。 「ニュースで、“こういう状況では窓を開けないように”と忠告していたので、私は窓を開けずに、男の怒鳴り声を聞き続けました」  すると、突然背後からパトカーのサイレン音が鳴り響く。警察官が駆け寄ってきたのだ。どうやら、コンビニの店員が状況を見て通報をしたようだったと高島さん。 「男は警察官にも突っかかり、最終的にはその場で取り押さえられました。私は警察官にあおり運転の詳細を説明し、ドラレコの映像を提供しました」  周囲には野次馬も集まり、男性は恥ずかしそうに顔を隠していたそうだ。 「コンビニの店員からは、『あの人、ここら辺では有名な“問題児”で、よくあおり運転をしてる』と言われました」  今回は警察のおかげで無事に解決したものの、高島さんは“あおり運転の恐ろしさ”を実感し、心底恐怖を感じた出来事だったと話した。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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