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「日本人は一生懸命働きすぎ」タイに家族で移住した33歳女性が明かす快適な暮らし。プールとジム付き2LDKでも家賃は10万円以下

生活費は家族で月6万5000バーツ(約28万7000円)

BUA

タイは子どもと一緒に遊べる施設も充実しているという

BUAさんは日系企業に現地採用で勤務する夫とともに、バンコクの中心地で暮らしている。 「今住んでいる家は、プールとジム付きの2LDKのコンドミニアムで家賃は2万2000バーツ(約9万7000円)です。都心を離れればもっと安い物件も見つかりますし、築年数の古い物件を選べばコストを抑えることもできます」 実際の生活費はどのようなものだろうか。 「月の食費は私一人でひと月1万5000〜2万バーツ(約6万6000円〜約8万8000円)ほど。外食すると1日1000バーツ(約4400円)になることもありますが、ローカルの屋台などで食べると200バーツ(約880円)ほどで済むので、自炊もしながらバランスを取っています。家族全体の生活費はひと月6万5000バーツ(約28万7000円)ほどですね。また、別途で学費を月額換算すると、スクールバス代を含めて2万3000バーツ(約10万円)となり、家賃と同程度の負担感があります」 また、物価は上昇傾向にあるが、工夫次第でリーズナブルに暮らせるという。 「バンコクのカフェではコーヒーが150バーツ(約660円)することもありますが、ローカルのカフェなら35バーツ(約150円)ほどで楽しめます。ボートヌードル(タイの麺料理)は40バーツ(約170円)で食べられますし、ルンピニ公園には50バーツ(約220円)の食べ放題屋台もあります。タイ語や英語ができると、生活の選択肢が広がり、コストを抑えられる場面が増えると感じますね」 しかし、タイでは外国人に就学義務はないため、学校の費用はすべて自費である。そのため、日本と比べると、むしろ教育にかかる費用は大きな負担となる。 「それでも日本で何年も待機児童として過ごすより、タイで子どもをのびのび育てるほうが良いと判断しました。確かに諸々の大きな出費はありましたが、後悔はありません。子どもが自由な環境で成長できることを考えれば、それだけの価値があると感じます」

タイのドラマやYouTubeに出演

BUAタイ語は移住当初に、“タイの東大”とも呼ばれるチュラロンコーン大学の外国人向けタイ語コースで学んだというBUAさん。現在はSNSで積極的に発信しているが、主な活動内容について聞いた。 「タイのレストランやホテルからの招待を受け、各地のレビューをしています。普段なかなか行けない場所や食べる機会のない料理など、毎回新しい発見がありますね。また、タイ語を学んだことでタイのドラマシリーズやYouTubeの撮影にも呼ばれるようになり、日本ではできなかった貴重な経験をさせてもらっています」 とはいえ、最初は言葉の壁に苦労もあったという。 「最初はタイ語も全くできず、日本人コミュニティとばかり関わっていましたが、自分らしさが見いだせず、無理をしていたのかもしれません。しかし、タイ語を学ぶことでローカルの友達もでき、タイの文化や生活に少しずつ馴染んでいきました。今では、日本人とローカルのバランスを取り、落ち着いて暮らせるようになったと感じています」 最後に、改めてタイの魅力を聞いた。 「旅行者にとっては、見ず知らずの人を信用しすぎないなど、最低限の警戒心は必要ですが、安全なホテルや行き先を選べば、とても楽しめる国だと思います。移住を考えているならば、肩の力を抜いて生きていきたい人には合うのではないでしょうか。バンコクからはパタヤやアユタヤなどの観光地まで週末旅行で足を伸ばせます。 子育てがしやすく、美容室やマッサージも親子連れで行ける点も気に入っています。 私にとってタイは、もはや『第二の故郷』です。初めて訪れたときに出会った友人とは今でも連絡を取り合っています。これからも、この国との縁を大切にしていきたいですね」 【BUA】 東京都出身33歳。2019年よりタイ・バンコクに教育移住。在住者目線の健康的なタイ生活やローカル巡りからカフェ、タイ旅行などタイ生活に関する情報を発信中。Instagram:@noon_bua、note:Bua in Thailand <取材・文・撮影/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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