「ウチは部屋での飲食禁止なので」“独自ルール”が多い民宿で起きたトラブルに怒り心頭「飲み物もダメっておかしいでしょ」
お客の迷惑行為対策、店主のこだわりなど理由はさまざまだが、店舗固有のルールを設けている店が多いと言われている飲食業界。だが、こうしたマイルールは、宿泊施設でもホテルより規模の小さい民宿やペンション、ゲストハウスでは珍しいことではない。
その多くは宿泊客も理解できるような内容だが、なかには「えっ?」と首を傾げたくなるようなものも存在する。
「私が泊まったのは民宿。ホテル予約サイトには登録されておらず、公式ホームページやSNSもありませんでした。その地域の観光案内所のサイトにあった宿情報を見て、直接電話で予約したのですが、その時点でマイルールに関する説明は一切なし。宿泊当日、チェックインの際に口頭で告げられ、その時初めて知ったので驚きました」
そう話すのは、旅行が趣味という会社員の柚木信彦さん(仮名・33歳)。その宿は自身の親くらいの世代の夫婦が2人で切り盛りしており、驚いたのは「ウチは部屋での飲食禁止なので、飲み食いする場合は1階の共有スペースでお願いします」と言われた点だ。
「立派なホテルや旅館より小さな宿が好きこともあって、民宿やペンションは以前からよく利用していました。でも、そんなルールはなかったので面食らいました。もともと部屋で何か食べるつもりはなかったですが、さすがに飲み物もダメってやりすぎだろ、とは思いました」
あまり知られていないが旅館や民宿、ペンションの場合、外から飲食物の持ち込みを制限しているところもある。とはいえ、客室でドリンク類を飲むのをNGにしているのはレアなケースだろう。
聞き間違えかと思って確認してみたが、同じ内容を繰り返し言われたとか。当然、ホテルや旅館のように部屋にポットやお茶の用意はなく、コンビニやスーパーも車じゃないと行けない距離。近くには自販機すらなかった。
「私は素泊まりのプランだったため、夕食は車で15分ほどの距離にあった食堂で食べ、宿では風呂上りにペットボトルのお茶を飲んだだけ。本当は部屋で缶ビールを飲みたかったのですが、ここだと人の目が気になってしまうため、結局休肝日にしました(苦笑)」
また、そのお風呂にしても湯は張られておらず、シャワーを浴びただけ。しかも、【浴槽のお湯はご自身で入れてください】などの注意書きの貼り紙はなく、事前にそのような説明もなかった。
「これで宿の女将さんがまだ愛想の良い方なら印象も違ったのでしょうけど、笑顔を見せることもまったくなかったですし、ちょっと神経質そうな感じがしましたね。これに関してはそんな外れてはいないと思いますけど」
というのも女将からは「静かに歩いてほしい」とチェックイン時に何度も念を押されるように言われたからだ。部屋は2階だったので階段を上り下りする必要があり、一応気を付けているつもりだったが、それでも注意されたという。
「すみません、とその場では謝りましたが、駆け上がったわけでもなければ、ドタドタと踏みしめるように上ったわけでもありません。だから、部屋の中にいる時も極力物音を立てないようにしました」

※画像はイメージです。以下同
当日、チェックイン時に知らされた「客室内での飲食禁止」
普通に階段を上っているだけなのに注意されてしまった
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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