長野出身の30代女性が「東京の離島」に移住したワケ「本土で働いていたときと比べると、気持ちのゆとりを感じます」
伊豆諸島に属する式根島。徒歩約2~3時間で一周できるコンパクトさや岩に囲まれた円形の入り江、豊富な露天風呂などが特長の小さな島だ。
そんな式根島の魅力に惹かれ、東京での仕事を辞めて一人で移住したのが、30代前半の女性、竹村純菜さん(愛称:むーさん)。移住したきっかけや暮らしの実情、今後の夢などを聞いた。
――長野県のご出身とのことですが、離島での暮らしに興味があったのですか?
むーさん:そもそも東京都に離島があることを知らなかったんです。離島を知って旅行するようになってからは、段々と「面白いな」と思うようになったのですが、そこで暮らしてみたいとまでは思っていませんでした。仮に離島に住んだとしても、将来的には長野に帰るんだろうなという感覚でしたね。
――式根島に移住される前は、どんなお仕事をされていましたか?
むーさん:長野から上京していたのですが、アルバイトや派遣などでいろいろな仕事をしていました。式根島に移住する直前にやっていたのは音響や映像の仕事です。当時はコロナ禍でオンラインの会議が増え始めた頃で、企業のオフィスなどへ出向くことが多かったですね。ネット配信番組の撮影現場などにもよく行っていました。
――式根島に移住されたのはどれくらい前ですか?
むーさん:移住したのは2023年の2月末です。シンガーソングライターの宮川大聖さんのファンなのですが、宮川さんが式根島の出身だったんです。「式根島はいい所だから遊びにおいでよ」とライブなどでファンに呼びかけていて、一度遊びに行ったんです。それがきっかけで“船に乗って旅行する”ことにハマって、式根島を含む伊豆諸島のほとんどの離島に行きました。
離島はそれぞれに良さがあるのですが、式根島の“コンパクトさ”がすごく魅力的でしたし、だからこそ島民の方との距離感がすごく近いなと感じました。あと温泉が有名なのですが、朝・昼・晩と1日3回も温泉に通ってみたり……気づいたら式根島にどっぷりとハマっていたんです。元々は宮川さんの出身地ということで興味を持ったのですが、島自体にも惹かれていきました。
――移住する以前に、式根島には何度が旅行していたのですか?
むーさん:最初に行ったのが2018年の秋で、そこから年5回か6回のペースで行っていました。式根島で1ヶ月間の短期アルバイトもしましたし、やっぱりある程度過ごしてみてから移住するかどうか決めたかったので。
ちなみに今借りているところは自分で探したわけではなく、島民の方に「こういう家があるよ」と紹介していただいたんです。「いい物件ないですか?」などと島へ行った時に知り合った島民の方に聞いたりしていたこともあって紹介してくれたのですが、いいタイミングだなと思いましたし、「このタイミングで移住しないと、次にいつ移住できるかわからないな」と思って借りることを決めました。

むーさん
東京都に離島があることを知らなかった
式根島に興味を持ったきっかけは…

何度も訪れるうちにハマってしまったそうだ
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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