スシロー、“回転寿司チェーン店舗数1位”で絶好調だが…見逃せない「外食チェーンが抱える根本的問題」
回転寿司チェーンの中で店舗数1位のスシロー(店舗数849、国内650海外199、25年3月末時点)の運営元はFOOD&LIFE COMPANIESだ。
連結決算(24年9月期)では売上3,611億円(前年比+19.7%)、営業利益234億円(前年比+112.6%)、営業利益率6.5%(前年比+2.9%)と好調である。
財務の安定性の指標である自己資本比率は20.5%と低いが、資本効率を図る指標の自己資本利益率(ROE)は、レバレッジ効果もあり20.1%と高い水準だ。
他ブランドも含めてグループ全体で計1,174店舗を展開中である巨大寿司チェーンである。勢いのバロメーターでもある出店数は前年度(23年10月~24年9月)の1年間で45店舗(国内7店、海外38店)を出店させるほどの勢いだ。
特筆すべき点は積極的な海外市場の開拓で、アジア圏を中心に出店を拡大しており、中期経営計画の売上の海外比率40%に向け確実に前進している。
グループの約9割を占めるスシロー単独の実績は、売上3303億円(前年比+21.4%)、営業利益313億円(前年比+70.8%)、営業利益率9.5%(前年比+2.8%)と確実に上回っており収益率も高い。
市場別では、国内の売上は2382億円(前期比+15.7%)、営業利益は214億円(前期比+93.2%)とほぼ倍増だ。
海外売上も921億円(前期比+39.3%)、営業利益は99億円(前期比+36.6%)と好調である。
海外分の構成比は売上で27.9%、営業利益で31.6%だ。直近の25年上期(24年10月~25年3月)も好調で、既存店ベースの前期比で売上107.2%、客数103.0%、客単価104.1%で、見通しも明るい。

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回転寿司チェーン店舗数1位を独走中のスシロー
国内売上は倍増&海外売上も好調
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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