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「なぜ女子は平気なの?」人気の麻辣湯専門店で「バイキングの相性は最悪」と自称する肥満男性が、あえなく顔面崩壊するまで

2025年、もっとも人気を呼んだ食べ物は「麻辣湯(マーラータン)」で間違いないだろう。 麻辣湯とは、中国で昔から愛されている、薬膳スパイスを組み合わせ、春雨や野菜、鶏や豚などの具材を煮込んだ辛さと痺れる味わいが特徴のスープ料理である。 近年、「ガチ中華ブーム」も相まって、日本でも人気が高まり、平日でも都内各所の人気チェーン「七宝麻辣湯」には若い女性たちの長蛇の列ができている。
ココカラ麻辣湯

ココカラ麻辣湯 吉祥寺店

「麻辣湯」とはなんぞや?

店内は女性だけということも多く、男女間での認知度の差が大きい。先日、地方に住む友人男性に麻辣湯が人気であることを伝えたところ、「麻(マー)ということは麻婆豆腐がかかった麺類なんですね」と言われた。彼は何も知らない。 しかし、「麻辣(マーラー)」という文字面だけ見ると、確かに水煮牛肉やよだれ鶏など、四川料理でおなじみの真っ赤な料理を思い浮かべる。麻婆豆腐の「麻」とは何が違うのか? 麻は「痺れる」という意味ではないのか? 実は、麻婆豆腐の「麻」は感染症が治ったあとに顔の皮膚に残るへこんだ傷跡「あばた」のことであり、「痺れ」ではない。「あばた(麻)のおばさん(婆)が作った豆腐料理」が麻婆豆腐なのだという。 そのことを友人に伝えたところ、「なるほど。じゃあ、最近流行りの麻辣湯は『酸辣湯(スーラータン)』の辛い版なんですね!」と言われた。彼とはこれ以上話しても実りがなさそうだ。

今回行くのは「七宝麻辣湯」ではなく…

筆者も麻辣湯のことを「春雨の入った火鍋のスープ」というイメージで捉えていたため、他人のことをあまり強くは言えない。ただ、最近流行りの麻辣湯は、もっとファストフード感覚で食べられるのが特徴だ。サブウェイのサンドイッチのようにいろいろな具材を選び、その量によって値段が決まるという。 男はやれ「ガチ中華」だの「街中華」だのと、中華料理には一過言あるが、なぜ麻辣湯人気は見て見ぬふりをするのだろうか? そこで今回は、ミシュラン名店シェフ監修の本格麻辣湯が食べられる吉祥寺の「ココカラ麻辣湯」で2000円分食べてみよう。 本来であれば七宝麻辣湯に行くべきなのだろうが、若い女性たちの列にヒゲの肥満男性が並ぶのは、店舗にマイナスイメージを与えるかもしれないと思い、あまり人が並んでいないほうの店舗を選んだ。わかりやすく言えば、「恥ずかしかった」のだ。
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適当に選んだのに、なぜか2000円ジャストに
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編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある
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