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ヤンキーは決して「情報弱者」ではない! なぜヤンキーは迅速に動けたのか?

被災地からの「物資が足りない」という叫びに政府よりも早く応えたのは、普段なら「ワル」「チャラい」と呼ばれるような人々だった。危険を顧みず、見返りも求めず、がむしゃらに救援活動に奮闘する姿を追った

 なぜこれほどヤンキーが迅速に動けたのか? ヤンキーの生態に詳しい速水健朗氏は、「地震を受けてから設立された団体と違い、彼らがもともと強固なコミュニティを持っていたから」と指摘する。

「ヤンキーとは地域のあぶれ者では決してなくて、むしろ地域の共同体そのもの。遠くのいい学校に進学するのではなく、地元で働き、地元の人と遊び続ける人たちなんです。地元のお祭りや学校の体育祭のような非日常のイベントでの団結力が優れている。つまり、非常時に強いんです。この『何かあったら俺たちが』という意識が、いい形で出ました」

 今回取材した人たちが主な情報ツールとして使っていたのは、ミクシィやアメブロやメールだった。地震後、ツイッターを中心に多くの情報が流れたことで、ツイッターを新メディアとして称賛する声が高まった。だが、一刻も早い支援が必要なとき、実際に動いたのはツイッターを使っていない層だったというのは皮肉な話である。

「スマートフォンと相性のいいツイッターをあまり使わなかったからといって、ヤンキーを情報弱者と決めつけるのは間違いです。キーボードより携帯電話のボタンを打つほうが速い彼らは、ガラケーに特化したコミュニケーションに長けています。’00年代にガラケーと相性のよいミクシィが登場したことで、地元に根付く共同体が電子的に復活した。その典型例が、ヤンキーやギャルママたちのコミュニティです。彼らはこれらのツールを使って、価値観を共有した、割と近くに住む人たちと、濃密な共同体をつくることに成功した。それが迅速な行動に繋がったんです。また、”お上”に任せず、自分たちでやれることは自分たちでやるという姿勢は、実はNPOとも近いんです。全力で仲間を守るのが彼らのやり方。決して、売名のための独自支援ではないのです」

「ヤンキーとは地域のあぶれ者では決してなくて、むしろ地域の共同体そのもの。遠くのいい学校に進学するのではなく、地元で働き、地元の人と遊び続ける人たちなんです。地元のお祭りや学校の体育祭のような非日常のイベントでの団結力が優れている。つまり、非常時に強いんです。この『何かあったら俺たちが』という意識が、いい形で出ました」

 今回取材した人たちが主な情報ツールとして使っていたのは、ミクシィやアメブロやメールだった。地震後、ツイッターを中心に多くの情報が流れたことで、ツイッターを新メディアとして称賛する声が高まった。だが、一刻も早い支援が必要なとき、実際に動いたのはツイッターを使っていない層だったというのは皮肉な話である。

「スマートフォンと相性のいいツイッターをあまり使わなかったからといって、ヤンキーを情報弱者と決めつけるのは間違いです。キーボードより携帯電話のボタンを打つほうが速い彼らは、ガラケーに特化したコミュニケーションに長けています。’00年代にガラケーと相性のよいミクシィが登場したことで、地元に根付く共同体が電子的に復活した。その典型例が、ヤンキーやギャルママたちのコミュニティです。彼らはこれらのツールを使って、価値観を共有した、割と近くに住む人たちと、濃密な共同体をつくることに成功した。それが迅速な行動に繋がったんです。また、”お上”に任せず、自分たちでやれることは自分たちでやるという姿勢は、実はNPOとも近いんです。全力で仲間を守るのが彼らのやり方。決して、売名のための独自支援ではないのです」

速水健朗氏
フリー編集者、ライター。
著書に『ケータイ小説的。――”再ヤンキー化”時代の少女たち』
、『自分探しが止まらない』ほか


取材/上野友行 青山由佳 山田文大 
取材・文/中野一気(中野エディット) 宮川彩子(本誌)
撮影/尾藤能暢 Yasuaki Ichimura




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