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真の“第三極”を目指して「緑の党」が国政に挑戦

7月29日に行われた「緑の党」結党大会にて、握手する4人の共同代表。左から中山均さん、長谷川羽衣子さん、髙坂勝さん、須黒奈緒さん

 2012年7月28日に発足した日本版「緑の党」が11月25日、「脱フカイ! ユカイなモテセンキョ」と題する同党のイベントで、2013年7月に行われる参院選の第一次候補者を発表する。同党には現在、地方議員や自治体首長など70人が所属しているが、国会議員はゼロ。比例代表と都市部の選挙区で合わせて10人以上の立候補を目指すという。

 同党の共同代表で、参院選の第一次予備選に立候補している須黒奈緒さん(33歳)に、国政挑戦の理由を聞いてみた。

「民主・自民に代わる“第三極”として日本維新の会や石原新党が注目されていますが、維新の会は脱原発の主張もトーンダウンしてしまいましたし、増税路線やTPP推進という面も民主・自民と一緒です。実際のところ“第一極”でしかない。例えば、ほとんどの世論調査で原発再稼働反対、脱原発支持が半数以上を占めているというのに、いまの国会にはその受け皿になる政党がありません。そうした人々の意思を汲み上げるべく、緑の党としては初めて国政選挙に挑戦することになりました」(須黒さん)

「すべての原発の即時停止」のほか「参加型民主主義」や「多様性の尊重」「社会的公正」「非暴力平和」などを掲げている緑の党だが、どの既成政党とも大きく異なる主張がある。それは「経済成長・消費拡大至上主義からの脱却」だ。

「これまで『経済が成長していれば幸せになれる』と経済最優先でつき進んできた結果、格差は拡大し、環境破壊、地球温暖化などさまざまな問題を引き起こしてきました。福島であれだけの事故を起こしながら、政府が原発を維持しようとするのは、国民の生命や健康よりも経済を優先しているからに他なりません。このまま将来世代にツケを押しつけ続けてはいけない。私たちはGDPには換算できない“豊かさ”に目を向けて、生活や働き方や環境の質を高める“成熟”社会、将来世代の可能性を奪わない“持続可能な経済”を目指していきたい」(須黒さん)

髙坂さんはバー経営の傍ら千葉県の耕作放棄地を借り、夫婦で無農薬のコメや大豆を自給している。日本の農業再生も緑の党の重要な課題だ

 候補者発表イベントを企画した共同代表の一人、髙坂勝さん(42歳)はこう語る。

「ライブやトークを楽しんでもらうと同時に、同じ想いを共有する人々がこれだけ集まってくるんだということを実感してもらいたいというのが第一の目的です。なぜ選挙に行くのってつまらないんだろう……って考えたら、自分一人では何も変えられない感じがするからなんじゃないか。でも、私たち一人ひとりは『微力』ではあるけれど『無力』ではない。『微力』が集まれば、原発をなくし、格差をなくし、環境と共生した豊かな未来を築くことはできる。

 ドイツが脱原発に舵を切ったのも、各地域から市民が街に出て数万人規模のデモを続けてきたことや、緑の党が政権にいた時に脱原発法案を導入していたからです。これからの時代は、みんなで“下から目線”の政治を作っていく。“上から目線”の既成政党にはない醍醐味を、ぜひ一緒に味わってほしいと思います」(髙坂さん)

 真の“第三極”を目指して始動した日本版「緑の党」に、今後も要注目だ。

【TALK&LIVE 脱フカイ!ユカイなモテセンキョ】
<日時>2012年11月25日13~16時(開場12時15分)
<場所>日本教育会館一ツ橋ホール(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
TEL:03-3262-7661
最寄駅:地下鉄九段下駅/竹橋駅/神保町駅
<参加費>1500円(貧乏人の美徳料金1000円、小学生(12歳)以下500円)
<出演>山田玲司、田中優、藤波心、佐藤タイジ、沼澤尚、中條卓ほか
<HP>http://greens.gr.jp/event-info/3591/

【すぐろ奈緒】
「緑の党」共同代表の一人。東京都杉並区議会議員。共著書に『原発問題に「無関心」なあなたへ』(キラジェンヌ)など。
http://naosuguro.blog135.fc2.com/

【髙坂勝】
「緑の党」共同代表の一人。東京・池袋でオーガニックバー「たまにはTSUKIでも眺めましょ」を経営。著書に『減速して生きる ダウンシフターズ』(幻冬舎)など。
http://ameblo.jp/smile-moonset/

取材・文・撮影/北村土龍 写真/緑の党 Greens Japan

原発問題に「無関心」なあなたへ。

各界の著名人32人がメッセージ




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