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アベノミクスの焦点は物価ではなく景気

◆マネーな人々 今週の銭格言 【選者】政治経済学者 植草一秀氏 大型補正予算と日銀への金融緩和政策の強要を柱とする「アベノミクス」が提示され、金融市場では円安と株高が進行した。この変動は思惑先行のバブルなのか、それとも経済の基調変化をもたらす本格的なトレンド転換となるのか ◆アベノミクスは魔法の杖!?円安・株高は政策の成功か、それともかりそめのバブルか  安倍政権が掲げるマクロ経済政策の柱は、大型補正予算と日銀に対する金融緩和の強要である。これに成長戦略を加えて「三本の矢」としているが、言葉遊びの域を出ない。焦点は、やはりマクロの経済政策だ。  財政政策を活用して景気浮揚を図るとした考えは、小泉−竹中政治時代の財政再建原理主義からは一歩前進している。しかし、その目的が4~6月期のGDP成長率を無理やり引き上げて、消費税大増税を敢行するためだけのものなら、すぐにメッキは剥げてしまう。  また、金融緩和の強要が日銀の独立性を排除するものなら、短期的に効果が上がるように見えても、長期的には必ず大きな副作用が出る。安倍首相はインフレ実現にご執心のようだが、日本経済で問題なのは物価ではなくて景気。この一番肝心の部分のピントがズレているのだ。  インフレ誘導派の学者を総動員して日銀に脅しをかけているが、単にインフレ率を上げることだけが目的なら、さほど難しくはない。  こんな方法がある。日銀がお札を無尽蔵に用意して、銀行や役所、駅、コンビニに山積みにして「ご自由にお取りください」とする。間違いなくインフレ率は上昇し、円は急落。これを「非伝統的手段」と呼ぶ。  日銀は政策金利を上げ下げする「伝統的手段」を用いてきたが、これだけではインフレを発生させることは難しい。だが、この「非伝統的手段」に頼れば、日銀は信用を失ってハイパーインフレを招く恐れがあるから、日銀はこれに反対している。 ⇒【後編】に続く 「インフレで得するのは借金王である日本政府」
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植草一秀【植草一秀氏】 シンクタンク主席エコノミスト、大学教授などを経て、現在はスリーネーションズリサーチ(株)代表取締役。ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」も人気。著書に『消費増税亡国論』(飛鳥新社)
消費増税亡国論

植草一秀が野田政権を切る!

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