売り子が続々で王様気分? ブラジル流ビーチの楽しみ方
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「3点セット」の設営が終わったら、おじさんにビールを注文。キンキンに冷えた瓶ビール(約350円)にはカミジーニャ(小さいシャツ、転じてコンドームの意)と呼ばれる保冷フードがついている。大体、海の家での食事メニューも渡されるが、注文の必要なし。ここからビーチでの怒涛の「売り子ワールド」が展開されるのだ!
「カマラオン、カマラオン!」売り子の声も高らかに売られている東北部名物のカマラオンと呼ばれるエビの素揚げ、焼きエビが旨い。シュハスコ串、焼きチーズ、ホットドッグ。なぜか全く甘みがなく、マーガリンを塗りたくったゆでトウモロコシ(これがブラジル人には人気)、カイピリーニャ、カクテルドリンク、フレッシュジュース、アイスクリーム……ビーチは食べ物と飲み物の移動屋台のオンパレードなのだ。
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1kmほどのビーチに100人以上の売り子がおり、お客のニーズに応えようと(なんとか儲けようと)虎視眈々と狙っているのだ。ビーチサンダル、サングラス、パレオ、水着、日焼け止め、サッカーシャツ、ラジオなどビーチ必需品の売り子もおり重宝するが、手品グッズ、民芸品、油絵、などいささか理解に苦しむものもある。強烈だったのはタトゥー彫りの青年。「まだ初めて1か月なんだけど、いい絵を彫るよ」などと言い張る始末。さらには「自分の歌を聞いてくれ!」というおじさんも現れて、いくつかのレパートリーからリクエストしたのだが、全く違う曲を熱唱されたりもした。
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カード決済が当たり前になってきたブラジルにあって、ビーチの売り子は完全に現金決済。なるべく少額に崩した紙幣を持って、値が張るものに関しては、必ず値引きをしてほしい。簡単に応じてくれることがほとんどだ。
記者が取材(勝手に売り子がやってきた)したのは日本代表がW杯で第2戦を戦ったナタウのポンタネグラビーチだが、ブラジルのほとんどがこうした「売り子巡回」スタイルだと言っていい。
またビーチサッカーやビーチバレーを楽しむグループに仲間入りさせてもらうことも可能(けっこう大歓迎だったりする)。
大いに食べ、飲み、遊ぶ。ブラジルに行った際はぜひ日本と違ったビーチスタイルを楽しんでほしい。 <取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)>
連日の猛暑、日本では海水浴シーズン真っ只中だ。冷たいビール、焼きそば、カレー、かき氷……。海の家で味わうこれらは夏の楽しみのひとつだろう。
それは地球の裏側のブラジルでも同じ。海が大好きなブラジル人、生活の一部といっていいほど海を愛する彼らは、日本のビーチとは少々違った楽しみ方をする。W杯、オリンピックで注目が集され、旅行先としても人気が高まっている、ブラジル流の「ビーチの楽しみ方」をお伝えしたい。
記者が今回訪れたのは、日本代表が第2戦を戦った赤道に近い東北部ナタウ。季節は冬と言えども、連日30度越えの常夏の街のビーチ、ポンタ・ネグラ海岸。一面に広がる美しい白い砂浜が人気で、ブラジル人の新婚旅行人気ナンバーワンの海岸だ。
まず、ビーチへの準備。安宿でも、できればビーチ近くのホテルに宿泊したい。水着に着替えたら、5000円くらいの現金、カメラ(携帯)をスーパーのビニール袋に入れてビーチへ出発。アクセサリー類、高級時計(とくに光るもの)は外すのがベターだ。高価なバッグなどは防犯上の理由からご法度。ロッカー等、日本の海の家のような手荷物預かり設備もないので、なるべく手荷物は少なく、とにかく目立たない簡素な装備を心がけよう。
到着したら、日本同様、ビーチに多数存在する「海の家」で、パラソル、テーブル、ビーチベッドの「3点セット」(約1000円)を借りる。日本のようにロッカーやシャワーはないが、真っ黒に日焼けした海の家のおじさんが、至れりつくせり面倒を見てくれる。
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