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豚レバ刺しを食べて「E型肝炎」感染!死に至るケースも

エボラ出血熱やデング熱のニュースで感染症への危機感が高まる昨今。実はわれわれ日本人の身近なところにも、多くの感染症が存在する!!

◆豚レバ刺しを食べて感染!死に至るケースも<E型肝炎>

豚レバ刺し

’12 年に禁止された牛レバ刺しの代替として人気のあった豚レバ刺し。E型肝炎ウイルスに感染の危険性があり、もうすぐ食べることができなくなる

 厚生労働省は今年6月20日、豚レバ刺しなど飲食店での豚の生食提供を禁止する方針を固めた。「食中毒やE型肝炎発症のリスクが大きい」というのがその理由だ。

 現在、日本のE型肝炎患者報告数は年間100例超で、10年前の倍以上。その背景を自治医科大学感染・免疫学講座ウイルス学部門の岡本宏明教授は次のように語る。

「まず’11年に医療保険適用の検査が登場し、病気そのものが発見されやすくなっています。もう一つの原因が食の多様化。『ジビエ料理』など野生動物の肉を加熱不十分なまま食べる機会が増えたことです。専門家の間では、実際の感染者は報告の10倍以上とも考えられています」

⇒【グラフ】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=711731

E型肝炎 過去に国内の養豚場で3000頭余りの豚を検査した結果では、80%以上からE型肝炎の抗体が見つかっている。ということはE型肝炎が治癒した証拠でもあるが、だからといって油断は禁物だ。

「E型肝炎ウイルスが主に増殖するのは豚の肝臓と腸管。豚の血液中に抗体がある場合でも、肝臓にはまだウイルスが残っている可能性はあります」

 E型肝炎の症状は発熱、黄疸、食欲不振、肝臓の腫れなどで、豚と同じく人間も一過性で治癒するのが一般的。B型、C型肝炎のように慢性化して最終的に肝臓がんに進行することはない。だが、E型肝炎も含むウイルス性肝炎では、一部が高度肝機能障害にまで至る「劇症化」の恐れもあり、最悪の場合は死亡する危険性もある。

「現在、医療機関を受診したE型肝炎患者の劇症率は10%以上とかなり高い。中でもリスクの高いのは生活習慣病に罹患中、あるいは肝機能が低下した高齢者です」

 すでに中国でE型肝炎ワクチンが開発され、一定程度の予防効果が認められており、日本国内でもワクチンの研究開発が始まっている。だが、それまでは「生や十分に加熱してない肉は食べない」という自己防衛しか手はないのだ。

<E型肝炎>
●日本人患者数/126人(’13年)
●感染経路/豚や鹿、猪などの肉の生食
●致死率/1~3%
※畜産技術協会による文献調査結果

※写真はイメージです
― エボラ熱より危険な[日本の感染症]【1】 ―




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