カタギの世界への“転職”に成功した元ヤクザたち
―[元アウトローたちの新生活]―
暴力団排除条例や警察による準暴力団指定などにより、アウトローたちにとっては年を追うごとに肩身の狭い世の中になってきている。SPA!取材班は全国の元アウトローたちが足を洗った後、何の仕事に就いているのかを徹底取材した。そこにはアウトロー時代の経験を生かして成功した者、キッパリと違う道を歩んで苦労する者など多様な人生があった。
今回は、カタギの世界で生き抜く元ヤクザで、現在、ギフトショップオーナー、広告の営業マンとして働く2人の話。
◆組をヤメても、すぐにカタギになれない現実
前回取材した農家や豆腐屋などのように、まっさらな新天地でいきなり人生を変えられるヤクザは少ない。ヤクザ稼業の周辺に位置するグレーなビジネスから始めて、徐々にカタギ生活を目指していくのが一般的のようだ。
ギフトショップを営むUさん(49歳)に、足抜けから今に至る経緯を聞いた。
「ヤクザをヤメたのは3年前。当時の兄貴分がヘタを打って、私も巻き添えで一緒に指を詰めろと組長に言われたのがきっかけです。ちょうど内妻が妊娠中だったし、もうヤクザなんてバカバカしいと思って、警察署に直行。マル暴に泣きついてそのまま脱退しました」
兄貴分の盗難車ビジネスを手伝っていたヤクザ時代の年収は約1000万円。ヤクザをヤメた直後の収入はほぼゼロだったが、柔らかい物腰を生かして多くのマルチ商法を手掛けたという。
「化粧品、健康ジュース、サプリとかいろいろやりましたよ。やっぱりヤクザをやってたら、人を見る目だけはありますから、割といい調子で勧誘が進むんですよ。年収で700万円くらいになりましたかね」
その後、マルチ仲間の紹介でギフトショップのフランチャイズに加盟し、独立して構えたのが現在の店である。
「マルチ商法が悪いとは思わないけど、自分の子供には言いにくいよね。誰にも後ろ指さされない商売で年に1000万円稼いでいるから、上々なんじゃないかな」
続いては、広告会社社員のOさん(29歳)。月給40万円のサラリーマンとして、刺青が見えないよう夏でもしっかりと長袖のワイシャツを着込んで営業に勤しむ。
「私の兄貴分が抗争で銃撃されて死んだんですよ。ヤクザだから覚悟はしていたつもりだったけど、いざ目の前で起きると、ありゃあキツかったですね。『あーマジ無理だー』って思って組を抜けちゃいました」
とはいえ、シンナーの密売や自販機荒らしで食いつなぎ、そのカネで風俗遊びにふけっていたというから、およそ更生とはほど遠い。
「その頃は毎月100万円くらい稼いで、半分くらいデリヘルに突っ込んでました。そしたら、その店の社長と仲よくなって、今の会社を紹介されたんです。風俗店から広告契約を取ってくるのが仕事なんですけど、楽しいんですよね。天職だと思います」
敏腕営業マンとして自信にあふれたOさん。勤め先の社長からは大いに頼りにされているそうだ。
取材・文/SPA!アウトロー取材班
― 元アウトローたちの新生活【2】 ―
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