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マクドナルド復活をオヤジ視点で考えてみた【コラムニスト・木村和久】

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その76 ―


 最近のマクドナルドを取り巻く環境は厳しいようだが、応援の意味を込めて、どうしたら復活できるか、オヤジの視点で考えてみた。

 マクドナルドのメニューであるが、最近はセットを前面に出して、ハンバーガー、ドリンク、ポテトなどのサイドディッシュの3つを合わせて、600円台で売っている。これを他の外食店の商品と比べてみよう。

マクドナルド復活をオヤジ視点で考えてみた まず安値でいうと富士そば、小諸そばなどの立ち食いそば系が、300円台から食べれる。がっつり食いたい人には、カツ丼などに、そばを足したセットが600円台だ。さらに牛丼チェーンが、500円未満で、しのぎを削っているので、ボリューム商戦では苦戦を強いられる。でもマクドナルドは、単にがっつり食べる派と競争しているわけでなく、女子高生や家族連れが、気軽に入れる店として人気が高いわけで、そっちの需要に活路を見出せばいい。

 セットメニューだけを見ると、マクドナルドは、中途半端にオシャレで、中途半端なボリュームになるが、ここでマックの起死回生のメニューだった、100円マックを注目してみよう。マクドナルドのメニューに、とんでもなく小さい字で書かれてある100円マックは、老眼の自分にとっては、恐ろしく見づらい。そこにはハンバーガー100円などの激安商品名が、誰も発見しないでとばかりに、ひっそりと書いてあるではないか。試しにとプレミアムローストコーヒー、チキンクリスプ、チーズバーガー、アップルパイを頼んでみる。こんだけ頼んで総額430円なり。味はともかく、ボリュームの点で満足感は高い。これは立ち食いそばや牛丼チェーンに対抗できる、いやそれ以上と見た。

 マクドナルドは充分弱者の味方をしていると思う。100円マックはお小遣いの少ない人の命綱だし、深夜営業は終電難民のオアシスだし、無線LANも若者の自習室になっているし、どれもこれも儲からないサービスを辛抱強くやっていると思う。

 そんな状況で、どうやって利益を上げて行こうか。これは原点を見直すのがいいと思う。マクドナルドの原点は、マクドナルド兄弟が開発した「スピードサービスシステム」である。工場のようなキッチンで、スピーディにハンバーガーを出し、セルフサービスで客の回転率を上げるやり方だ。それに目をつけたのがレイ・クロックで、マクドナルド兄弟からフランチャイズ権を獲得するが、最終的には全て買収してしまう。

 創業の精神にのっとり、改革案を考えてみると、ハンバーガーの新メニューは、多少改善になるが、決定的ではない。だったらいっそ別業態から新メニューを導入した方がいい。日経MJのヒット商品の関脇に「セブンドーナツ」が、ランクインした。このようなヒット商品を、ハンバーガー以外で出すべきだ。例えば「マックパスタ」「マックピザ」「マック点心」「マックカレー」など、なんでもいい。ハンバーガーにこだわらず、スピーディーに出せるメニューの開発、それこそが、マックの得意のシステムなのだから。

 そしてもうひとつの問題がお客の回転率だ。これは「マックスタンド」にして、立ったまま食べてもらってはどうか。今やフランス料理だって立ち食いだし、銀ダコなんて立ったまま酒まで飲ませて大繁盛している。どこかで、実験店みたいなのをだして、座るマックより、いく分安くするとかね、試行錯誤して欲しい。

 現在マックは、ダメなんだという、一種の風評被害にあってるような気がする。だから思い切って1回行ってみるといい。100円硬貨、2~3枚でかなりの満足を得られますよ。いまどきこんな店、滅多にないと思いますけどね。

木村和久

木村和久

■木村和久(きむらかずひさ)■

トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦

<photo by t-mizo via flickr>




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