長編ドラマのテーマは“男のジェラシー”――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第83回
ハルク・ホーガン、“マッチョマン”ランディ・サベージ、エリザベスの3人を主役としたソープオペラは全編13カ月にわたる大長編ドラマだった。キーワードは“愛”と“友情”と“男のジェラシー”。
サベージが“レッスルマニア4”(1988年3月27日=ニュージャージー州アトランティックシティー、トランプ・プラザ)で開催された王座決定トーナメントに優勝し、WWE世界ヘビー級王座を獲得した。
前チャンピオンのホーガンがサベージを祝福し、ふたりのあいだに友情が芽生えた。サベージとエリザベスはいわゆる古典的な“美女と野獣”のカップルで、ヒール・キャラのサベージを献身的に支えるエリザベスの姿が観客のハートを揺さぶり、その可憐さがサベージをいつのまにかベビーフェースに変身させた。
ホーガンとサベージが友情のタッグチーム、メガパワーズを結成して“サマースラム”(1988年8月29日=ニューヨーク、マディソン・スクウェア・ガーデン)で“ミリオンダラー・マン”テッド・デビアス&アンドレ・ザ・ジャイアントのミリオンダラーズをやっつけた。ここまでが起承転結の“起”と“承”ということになる。
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