送別会で20万円のプレゼントを要求したボッタクリ上司。要求はエスカレートして…
新入社員、退職者、異動、転勤。出会いがあれば、別れもある。少しセンシティブな入れ替わりのタイミングが過ぎた6月。送別会では、上司のこれまでの労をねぎらい、花束やプレゼントを渡した部署も多いだろうが……。
功績はもちろん、人望によってプレゼントの中身は変わってくる。とはいえ、なかにはその善意を利用するなど、とんでもない勘違い行動をする上司の姿も。そんな、この季節だからこその“トンデモ上司”の逸話が届いた。
大手製造業の管理職であるHさん(42歳)。今春の人事異動で辞令を受け取った上司に驚かされたそうだ。
Hさんの勤務する支社のトップであり、複数部署の部長も兼任するA氏が、本社へ栄転することとなった。早速、Hさんは同僚とプレゼントの相談をすることに。
「うちの支社では異動の際、高級ボールペンや名刺入れなど、仕事に欠かせないグッズを贈る慣習があるんです」
もちろん、異動するA氏も重々承知の恒例行事なわけだが……。モンブランのボールペンを贈ろう! と皆で決めた翌日、トイレに立ったHさんを追いかけてきたA氏がひと言。
「俺、文房具いらないから、好きなもの買っていい?」
急に声をかけられたHさんは、固まってしまった。
「なんのことかと思いましたが、すぐに送別の品の件だなって。答えに詰まっていると、勝手にOKと解釈したようで、満足気な表情をしながらデスクに戻って行きました」
後日、A氏直属の部下が領収書を持って集金に。
「高級ブランドの財布を買っていました。20万円くらいの。完全に予算オーバーですけど、みんな仕方なく払ったようです」
これで済めば、ちょっと面倒くさくてケチな上司って程度なのだが、A氏の物欲は止まらなかった。
「自分が担当している事業部すべてに同様の送別を希望したんです。ネクタイにベルトなど、欲しいものを買ってきて、その度に手下が領収書片手に各デスクを行ったり来たり。アイテムの価格を、微妙に部署の規模に応じさせているのが、またいやらしくて」
当然、複数回支払う社員が出てくるわけで、不満の声だって増えてくる。
「特に給料が低い若手にはかなりのストレスだったと思います。一応トップですからね。誰も直接は言えませんが、集金にくる手下くんにはだいぶ冷たく当たっていましたよ」
「プレゼント自分で買っていい?」20万円を部下から集金
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編集プロダクション勤務を経て、2002年にフリーランスとして独立。GETON!(学習研究社)、ストリートJACK(KK ベストセラーズ)、スマート(宝島社)、411、GOOUT、THE DAY(すべて三栄書房)など、ファッション誌を中心に活動する。また、紙媒体だけでなくOCEANSウェブやDiyer(s)をはじめとするWEBマガジンも担当。その他、ペットや美容、グルメ、スポーツ、カルチャーといった多ジャンルに携わり、メディア問わず寄稿している。
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