更新日:2020年08月10日 20:15
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山椒がピリリと鮮やかな醤油ラーメン。暑い日にこそピッタリの一杯/にし乃(本郷三丁目)

 こんにちは。ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員、麺すすり子です。  暑い日が続き、「ラーメンよりもつけ麺でしょ」な方が増えてくる季節でしょうか。たしかに、たしかにつけ麺はイケている…。だけど…んんんんん~もったいない! 暑いときこそ食べたくなる、スッキリラーメンがあるというのに!!! というわけで今回は、ラーメンなのにスッキリしちゃう、新感覚ラーメンをご紹介させてください。

鮮やかな山椒の余韻に心をつかまれる

本郷三丁目駅近くの『にし乃』さんにお邪魔

 そのラーメンがこちら。東京都本郷三丁目にある『中華蕎麦にし乃』さんの「山椒そば」です。スッキリの理由はそう、山椒! でも、山椒? ラーメンに山椒ってあんまり聞かないですよね。気になるお味。早速いただきます。

山椒そば(850円)

 まずはスープから。はぁ~~~細胞に染み込むようなお出汁の味。魚介を中心としたお出汁がお口いっぱいに広がります。やさしい…。と、そこに一点の鮮やかさ。山椒です。ぱっと鮮やかに現れ、ピリリと走り、そしてスッと消えていきます。残るのはお出汁と山椒の余韻。この一瞬の鮮やかさ。驚きです。この一瞬の鮮やかを求めて、何度でもスープをすくってしまう。なんだ今の衝撃は。もうひとくち。すぐに虜になります。ものすごいスープと遭遇してしまいました。  こんなに透き通って煌めくスープ。なんとこの透明感で醤油ラーメンなのです。白醤油を使うことで、お出汁先導のじわ~~っと体に染みちゃうようなスープができているというわけです。もうこれで120%大完成なお味なのですが、そこに山椒が現れることで、一気に華やかと鮮やかを纏います。  この山椒は、スープの引き立て役ではありません。2つがシンクロしているような関係です。もう贅沢すぎる。

完璧に構築された具材のバランス…

 そんなスープを纏う麺。パツパツ食感でやさしく小麦が香ります。これこそスープを引き立てる味かもしれません。でも、この麺じゃなきゃダメ。これ以外考えられない。ここにも完璧がいました。完璧を成すバランス感覚の鋭さに頭を抱えてよろこびます。

麺とスープとの完璧な関係

 唯一無二の山椒そば。たしかにお出汁料理であるラーメンに、ジャパニーズペッパーである山椒が合わないわけがない。けど、ただ山椒を入れているわけではない、絶妙すぎるバランス感覚。感動の大発明です。

初夏の暑さが満ちた日にこそ食べたいラーメンがある

 外の暑さに追い討ちをかけるように、しっかりと温かいスープなのですが、なぜか食べ進めるごとにスッキリしていく。山椒の鮮やかさに絶妙なお出汁スープ。このバランスが醸し出す余韻は暑い夏にこそ味わってほしい至高の一杯です。  ごちそうさまです!
ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員。豚骨ベースの鹿児島ラーメンで育ち、18歳で上京してラーメンの幅広さと奥深さに取り憑かれる
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