水道水の方がうまい? リプトンに聞く、美味しい紅茶を淹れるコツ
ちょっと一息つきたいときに嗜むお茶やコーヒー、お酒……。個人のライフスタイルや価値観によって、嗜好品との向き合い方は異なるが、やはり日常に安らぎやリラックスなどのQOL(生活の充実度)を求める上では必要不可欠な存在と言えるだろう。
そんななか、紅茶もまた日頃から親しまれている嗜好品飲料だ。喫茶店ではおなじみのアッサム、アールグレイ、ロイヤルミルクティーのほか、世界三大紅茶と呼ばれるダージリンやウバ、キーマンなど、実にさまざまな種類がある。
一口に紅茶と言っても色々な種類がある。
人それぞれ好みや嗜好は異なるものの、自分に合った紅茶を選ぶためにはどのようなことを意識すればいいのか。
中村さんは開口一番「紅茶に飲まれるな」と言葉を発し、次のように説明した。
「紅茶の持つ長い歴史や文化、産地などに圧倒され、コーヒーやワインなどに比べて敷居が高く感じてしまいがちです。でも嗜好品は『どういうシーンに飲みたいか』が一番大事なんですね。紅茶の味の決め手となる甘みや渋み、苦味などもありますが、日々のライフスタイルに合わせた形で紅茶を選ぶようにすると、すんなりと紅茶の世界に入っていけると思います」
基本は自分が飲みたい紅茶を選びつつも、日々の生活シーンに合った紅茶を選べば、より楽しめるようになるそうだ。
「シャキッとした朝を迎えたい時は、茶葉の発酵度が高くて、しっかりとした味が出るアッサムティーや、セイロン茶(スリランカ産)の種類で渋みが特徴のウバやヌワラエリアなどを選ぶといいでしょう。また、ミルクを加えてロイヤルミルクティーを作っても朝にはぴったりだと思います。
対して、夜の時間にリラックスや落ち着きたい時はカフェインレスの紅茶を飲む。また、食事と合わせる際はディンブラ(スリランカ産)を選べば、どんな食事にも合わせやすい。トレーニングや運動後の水分補給で飲む際は、ノンカフェインかつミネラル分の豊富なルイボスティーがおすすめです」
紅茶の選び方に加え、美味しい淹れ方も知っておけば、より一層紅茶の魅力を味わえることだろう。
「ティーバッグは茶器にお湯を注いだ後に入れる」といったことのほか、美味しい紅茶を淹れるためには「水道水を使用した方がいい」と中村さんは語る。
「日本の水道水は軟水地域が多いので、主成分が抽出されやすく、また、水道水には空気が多く含まれている為、対流が起きやすくなり、紅茶を美味しくいれるポイントである「ジャンピング」を起こしやすいです。海外のミネラルウォーターなどの硬水を用いると味や香りの成分が抽出されにくく、また、ペットボトルの水には酸素入っておらずジャンピングが起こりづらいため、紅茶にはあまり適しません。
そういう意味でも日本の軟水は、美味しい紅茶を淹れるために最適な環境と言えるでしょう。少し手間かもしれませんが、お湯を沸かした後、一旦茶器をお湯でさらっと温め、再び熱湯を加えて茶葉を入れると、ひときわ紅茶の持つ本来の“香りと味”が引き立ちますよ」
今回は、世界最大の紅茶ブランド「リプトン」を展開するエカテラ・ジャパンで、マーケティングやコーポレートPRを担当する中村力也さんに、美味しい紅茶の淹れ方やおすすめのレシピについて話を聞いた。
シーンに合わせて自分の飲みたい味を選ぶ
ミネラルウォーターではなく、水道水を使う
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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