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QOLの低い老後を送らないために。人生100年時代の今こそ考えるべきこと

最速で痩せるダイエット法の提唱者として脚光を浴びる金森重樹氏が今、見据えているのは健康長寿。そこでアンチエイジングの第一人者であり、医師の白澤卓二氏との対談を企画した。2人の口から飛び出す”健康の新常識”とは? 「#金森式」としてSNSで独自の健康長寿論が話題の作家・金森重樹氏と、アンチエイジング界の第一人者であるお茶の水健康長寿クリニック院長・白澤卓二氏との対談。その後編では、「食の価値観」が根本から崩れるほど衝撃的な事実が続々と明かされた。 ※金森氏は医師ではありませんが、論文や研究結果のリサーチと個人の体験に基づいた見解です
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左から金森重樹氏、白澤卓二氏

人間はグルテンに支配され、中毒化した

――白澤先生が翻訳された『食のパラドックス』(翔泳社)は、「食べてはいけない健康食がある」という驚愕の内容となっています。 白澤:世間には間違った食の常識がはびこっています。古くは農耕牧畜文化の始まりにより、摂られるようになった小麦や牛乳、大航海時代にコロンブスが世界にもたらしたトマト科・ナス科の植物、そして化学物質まみれの現代食。なかでも厄介なのが小麦に含まれるグルテンです。植物は動物の支配下にあると思われがちですが、実は逆。植物に含まれる麻薬成分が動物をリモートコントロールしている。それが足のない植物が勢力拡大するための生存戦略だったのです。特に人間はグルテンに支配され、中毒化した。その結果、’60~’80年にかけ米国では品種改良により従来の9%から13%もグルテンを含んだ小麦を生み出すに至り、実験場となった中国では’96~’00年で2型糖尿病が倍増しました。 金森:遺伝子組み換えのGMO小麦ですね。 白澤:グルテンは脳に炎症を起こし、腸に小さな穴を開けるとされています。腸に欠損ができると、さらにグルテンの消化・吸収が妨げられるという悪循環を生み出す。確かに人間はグルコースをエネルギーとして使いますが、ケトン体もエネルギーとして使えるハイブリッドエンジンを搭載しています。このことからも、やはり糖から脂質へのエネルギーの切り替えは必要でしょう。

ケトジェニックの有用性

金森:胎児はケトン体濃度が非常に高いことから、本来人間は脂質エネルギーだけで十分ということがわかる。クララ・デイビス医師の「カフェテリア実験」では、乳児に34種類の食品を自由摂取させたところ、脳と骨髄をもっとも好んで食べたそうです。 白澤:母乳に中鎖脂肪酸が含まれていることからも、ケトジェニックの有用性がうかがえますね。粉ミルクや離乳食は、おそらくケトン体生成のメカニズムを邪魔している。僕は肉食の離乳食も可能だと考えています。三つ子の魂百までではないですが、小さい頃の食生活は大人になっても尾を引きますから。 金森:そう考えると、日本の学校給食でなぜパンと牛乳が出るのか。不思議でなりません。
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なってからでは遅すぎる!認知症と骨折は予防が大切
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企業グループオーナー。作家。断糖高脂質食で30㎏以上の減量に成功。現在は健康長寿の人類学研究に勤しむ。著書『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速”脂”ダイエット』『120歳まで元気に生きる 最強のサプリ&健康長寿術』。ツイッター@ShigekiKanamori

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