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登録者数100万人のエドが警鐘「YouTubeは麻薬と同じ。人間の心を失ってしまう」

 一時は登録者数100万人を超える超人気YouTuberとなるものの、半グレ勢力に追われたことで半引退を余儀なくされたエド。約2年もの沈黙を破って表舞台に復活した今、日刊SPA!に不退転の覚悟を語ってくれた。なぜそこまで危険を冒すのか? 過激派YouTuberの先駆者として何を目指しているのか? 違法風俗店の盗撮によるトラブルの顛末を語ってくれた前編に続き、後編ではさらに踏み込んで“YouTubeの光と影”に言及する。 【エドの前回記事を読む】⇒「潜入系YouTuber・エドを襲った悪夢『闇紳士たちに2年間つけ狙われて』」はこちらへ

最初はアイドル路線で売り出すも…

エド エドのYouTuberとしての原点は「ノーブランド」というユニットにある。子役をこなすなどして若い頃から芸能界入りを目論んでいたエドだったが、チャンスはなかなか訪れなかった。それでもキャバクラ店員として汗を流しながらチャンスをうかがっていたところ、小学生時代の同級生であるYouTuber・KOHEYに導かれるかたちでノーブランドに参加。ポルトガルのハーフゆえの甘いルックスと軽妙なトークを武器にアイドル的な人気を博していく。 「女の子にワーキャー言われることも最初は楽しかったんです。でも僕自身がアイドル的な感じで世に出たいなんてまったく思っていなかったわけだから、成功を収めたところで違和感がめちゃくちゃ残ったんですよね。結局、アイドル化したYouTuberというのは女の子に貢いでもらったりするので、やっていても『これでいいの?』って虚しくなる。本当に自分はくだらないことしてカネを稼いでいるなと落ち込みました。スカした自分が髪の毛セットしている動画とか上げたところで、『こんなものエンタメとして胸を張れるか?』って自問しちゃうんです」

「これだ!」という手応えがあった

 これだけビジュアルに恵まれているにもかかわらず、エドは自己肯定感が限りなく低い。Twitterなどでナルシストぶりを全開にする様子は“コムドット・やまと路線の先駆者”と見る向きもあるようだが、本人は「あれはあくまでもキャラ付け。本音では自分のことをカッコいいとか天才なんて思ったことは一度もありません」と腰を低くして語る。 「ナルシストキャラなんて、アンチを怒らせて注目を浴びるためにやったものでしかないです。グループをやめてソロになってから、いろいろ方向性を試した暗中模索の時期が1年くらいあったんですよ。その中でズバ抜けて数字が伸びたのが『女の子を妊娠させちゃいました』みたいな元カノネタと、ガチンコ潜入系の過激路線。そのときに『これだ!』っていう手応えがあったんですよね。カーセックスしている奴を探すという動画もバチクソ伸びたんですけど、コミュニティガイドラインに引っかかったので消しました」
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悪魔に魂を売っても「数字を伸ばしたい」
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出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。

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