『ザ・ノンフィクション』密着された婚活男性の本音に迫る「後悔は一切ない」
2月4日、11日に前後編で放送された『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ)の「結婚したい彼と彼女の場合 ~令和の婚活漂流記2024~」がSNSで大きな反響を呼んだ。番組の舞台となったのは、東京・青山の結婚相談所「マリーミー」。会員の3人が相談所代表の植草美幸氏の激励に導かれながら、婚活に奮闘する模様に密着した内容であった。
SNSでとりわけ“話題”となったのは、30歳の男性会員・進藤氏(仮名)だ。旧Twitter(現X)では、違法に切り抜かれた動画や静止画とともに、番組内での言動を揶揄する言説が多数飛び交っていた。無論、彼の婚活を応援する声も多く上がっていたのだが、悪質な誹謗・中傷も少なくなかったのである。
前回に引き続き植草氏との対談形式で、進藤氏から放送後の実情や近況について話を聞いていく。
——Twitterの声に恐怖を感じたと伺いましたが、具体的にどのような点が恐ろしかったのでしょうか。
進藤さん(以下、進藤):なによりも「数字」ですね。嫌なコメントも目には付くものの、その内容以上にインプレッション数やいいね数の膨大な数に目がくらんでしまって。何十万、何百万とコメントが見られていて、それに「いいね」と同調する人が何万人といるのか、と思うと怖くてたまりませんでした。一番参っていたときは身体まで反応して、食べ物は喉を通らなかったし、嘔吐までしてしまったほどです。
植草美幸氏(以下、植草): 直接取材を受けていない記事も複数出ていたほどでしたしね。記事はSNSで注目を集めている事実を紹介するような内容でしたが、SNSやブログ等では、事実と異なる決めつけに基づいて彼を批判するものも多くあったようです。
進藤:漫画『推しの子』で恋愛リアリティーショーの出演者が炎上してしまうシーンをつい連想しました。「本当に命を落とす可能性もある」ということが、身をもってわかったんです。
——20万人、270万人といった多くのフォロワー数を抱えるアカウントで言及されているのも拝見しました。
進藤:そうなると一気に拡散されますし……数ってそれだけで大きなプレッシャーになるんです。実際はそうではないと頭でわかってはいても、インプレッション数やいいね数が「同意」に思えてしまう。
だから、自らコメントを直接書き込むことだけでなく、安易な「いいね」も人を傷つけることを、この場を借りて伝えさせてほしいです。
——密着を受けたことへの後悔はありますか。
進藤:それは一切ないです。一時はかなり落ち込みましたが、同時に応援の声をいただいたこともあってもう吹っ切れました。でも、場合によっては、SNSは時に本当に追い詰める凶器になるのは間違いない事実だと思います。
植草:前回もお話したように、放送時にはリアルタイムでマリーミーで上映会を行ったんです。進藤さんともう1人の協力者である内田さんにくわえ、番組とは関係ない女性会員2人のメンバーとスタッフで。
女性会員のうち1人が進藤さんと生まれ年が同じで、しかも番組を前にしてナーバスになっている進藤さんに「実物の方が格好いいですね」なんて励ましてくれたんです。「これは脈あり!」と思い、予定していなかったお見合いをすかさず組みました。
“数万のいいね”を直視して嘔吐してしまう
密着されたことに対する後悔は「一切ない」
コンビニで買えるビール類はほぼ全制覇しています。本は紙派。さらに調味料と服とスペースエイジ系のインテリアを収集しているため、収納不足に陥りがちです。好きな検索ワードは「備忘録」
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