タイに移住した日本人女性が明かす、4人家族のリアルな生活費「物価が安いイメージですが、実際は…」
憧れの「海外移住」。長引く不況の影響などから、日本ではなく海外での就職を選ぶ日本人も少なくない。
早期退職や定年後の移住先として人気のタイ・パタヤで起業した石井エリさん。彼女は現在、日本とタイを行き来しながら2人の子ども(3歳&0歳)を育てているが、実生活や子育てについて詳しい話を聞いてみた。
埼玉県でタイ人の母親と日本人の父親との間に生まれた石井さん。幼少期に両親が離婚し、父親に引き取られた後、大学卒業まで日本で育った。その後は、タイでの就職を目指した。
石井さんが日本ではなく、タイを選んだのにはどのような理由があったのだろうか。
「私が幼い頃は、まだ“人と違うこと”が悪いとされる風潮がありました。ハーフというだけで後ろ指をさされることも多く、少し辛い思いをしましたね。年齢を重ねるごとに、差別の意識は薄れていきましたが、やっぱり心の中にはモヤモヤしたものが残っていたんです。
タイ人とのハーフとして見られる一方で、“ハーフなのにタイ語を話せない”というコンプレックスがずっとありました。それを解消したくて、まずはタイ語留学を決意し、そのまま単身でタイに移住しました」
1年間タイ語を学んだ後、最終的には日本とタイのどちらで就職するか迷った石井さんだが、タイ語を活かした仕事がしたいと思い、タイ資本の五つ星ホテルに就職した。語学を学んだことで、タイは就職の選択肢が日本よりも整っていると感じたという。
有名ホテルでの勤務を通じて、石井さんは次第にタイでの“起業”を考えるようになった。しかし、バンコクにはすでに多くの日本人が進出しており、競争が激しい状況だった。そのため、母親の実家に近いパタヤに目を向けることにしたという。
「パタヤは観光地でありながら、じつは多くの日本人のビジネスマンが住む街です。それにもかかわらず、日本人向けの語学学校がありませんでした。そこで、日本から赴任している人たち(駐在員)を対象にした語学学校を開こうと考えました。
タイでは、良いタイ人のパートナーさえ見つかれば比較的簡単に会社を作れます。また、起業をサポートする日系企業も多く、外国人でも安心して起業に踏み出せる仕組みがあるんです」
大学卒業後、タイでの就職を目指して移住
パタヤに見出したビジネスチャンス
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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