【金環日食】お金がなくても観測できるかな? 段ボールで観測グッズを作ってみた
21日は、太陽に月が重なりドーナツ状に見える『金環日食』が観測できる日。今回は、太平洋側の広い範囲で観測できる932年ぶりのチャンスで、大きな盛り上がりをみせている。関東では6時17分頃から始まり、最もはっきりと観測できるのが7時32分頃になるそうだ。なお、正しい方法以外で太陽を直視すると失明の危険性もあると、国立天文台をはじめ、各関係機関が注意を呼びかけている。筆者も「黒い下敷きやサングラスがあるからグラス買わなくていいや」と思っていたが、言語道断! 絶対にNGとのこと。
それでは、どのように観測すればいいのだろうか? 書店には数多くの関連グッズが並ぶが売り切れも続出。太陽撮影用フィルターは、気軽に楽しむには結構なお値段……。面倒くさくなって諦めかけていたが、国立天文台のサイトを見てみると、そこには自宅にあるもので楽しめるお手軽な方法が紹介されていた。ほかにも、天体観測未経験の筆者でも、お金をかけずに簡単に観測できそう方法がいくつかみつかった。
まずはピンホールカメラを自作する方法。用意するものは、段ボール箱(25cm程度の深さがあれば十分)、アルミホイル、針(先が細く尖ったもの)、ガムテープ、白い紙、カッターナイフだ。最初に、段ボール箱の内側の側面に白い紙を貼る。これが太陽が映るスクリーンになる。そしてその反対側の側面を少しくり抜いてアルミホイルを貼り、針で穴を空ける。そして、段ボール箱のふたをガムテープでしっかりとしめる。最後に、スクリーンを見るための観察用の穴を空ければ完成!
⇒ 【画像】ピンホールカメラ作ってみた
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=214989
実際にこの自作ピンホールカメラを作ってみたが、残念ながらこの日は一日中曇り空……。当日はきれいなドーナツ型の太陽が拝めることに期待したい。段ボールはコンビニや薬局でもらうことができる。また、制作にかかった時間はわずか10分足らずと、とても手軽で簡単だったのでオススメだ。
また、観測用の器具を簡単に作成できる型紙をダウンロードできる便利なサイト(http://www.j-eye.com/)や、さらに手軽な手段もある。
ひとつは手鏡を使った観測方法。10cmくらいの手鏡を用意し壁に太陽光を反射させると、欠けた太陽の形が壁に映る。壁から十分に離れることと、鏡に映った太陽光を直接覗き込まないことに注意が必要とのこと。これなら、通勤途中の道端でもできそうだ。道端で手鏡を壁に向けている美女を見かけたら、「金環日食みえますか?」とナンパするチャンスか!?
そして、うちわを使った方法も。うちわに小さな穴(直径3mmほど)をいくつか空け、それを太陽光にかざし地面(白い紙だと見やすい)に映すと、穴を通った太陽光がそれぞれ欠けた太陽の形になる。この方法なら写真も撮りやすそうだ。
今のところ、当日の東京の天気は曇りだが、晴れ間もあるという見込みだ。次回、東京で金環日食が観られるのは2312年の4月。お金がなくても、面倒くさがり屋でも、せっかくなので貴重な天体ショーを楽しんでみてはいかがだろうか。 <取材・文・撮影/坂口裕菜>
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